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お墓の猫足:その由来と注意点

墓石

お墓の猫足:その由来と注意点

葬儀と墓石を知りたい

先生、お墓で『猫足』って言う言葉を見たんだけど、どういう意味ですか?

葬儀と墓石の研究家

猫足は、お墓の竿石を支える土台の四隅が、猫の足のように内側に曲がっているものを指します。昔流行したおしゃれなデザインなんですよ。

葬儀と墓石を知りたい

へえー、猫の足に似てるんですね。でも、なんで内側に曲がってるんですか?

葬儀と墓石の研究家

実は、お風呂の猫足のように外側に曲がっているものもあるんだけど、設置業者の間違いで逆になっていることが多いみたいだね。本来は内側が正しいとされていますよ。

墓石の猫足とは。

お墓に使われている”猫足”という言葉について説明します。お墓の竿石(さおいし:墓石の中で、一番上にあって、故人の名前などが彫られている石のこと)を支える四角い石の四隅が、猫の足のように内側に曲がっているものを”猫足”と呼びます。西洋のお風呂にも猫足の浴槽がありますが、こちらは足が外側に曲がっていることが多いのに対し、お墓の猫足は内側に曲がっていることが多いのが特徴です。おしゃれに見えることから、多くの墓地で使われてきました。一時期は、ほとんどのお墓に猫足が使われていた時代もあったようです。現在のお墓は丈夫な御影石が使われることが多いですが、猫足は加工しやすい砂岩で作られていたため、とても壊れやすいという側面も持ち合わせています。もし猫足が壊れてしまった場合は、全ての猫足を取り除き、平らに修復する必要があります。また、猫足のお墓の中には、蓮華台(れんげだい:仏像の台座によく見られる、蓮の花を象った装飾)と猫足の設置場所が逆になっているものも少なくありません。これは、設置業者の知識不足が原因と考えられます。正しい順番は、竿石の下に蓮華台、その下に猫足を設置しますので、注意が必要です。さらに、猫足のお墓には、養子で跡を継ぐことになったり、長男の財産が減ってしまうという言い伝えもあります。

お墓に見られる猫足とは

お墓に見られる猫足とは

お墓の一番上にどっしりと構える竿石。この竿石を支える土台部分に目を向けてみると、四隅が内側に優美に曲がったデザインを目にすることがあります。
まるで猫の足のように可愛らしいことから「猫足」と呼ばれるこの装飾は、西洋から伝わったもので、家具などにもよく用いられています。
お墓に猫足が使われるようになった理由の一つに、その柔らかな曲線が醸し出す優しい雰囲気が、故人を偲ぶ心を穏やかに包み込んでくれるからと考えられています。
かつては多くの人がこの可愛らしい猫足に心を惹かれ、お墓のデザインとして大変な人気を博しました。
まるで最愛の飼い猫が天国の入り口でそっと故人を迎えてくれるような、そんな温かな願いが込められていたのかもしれません。

名称 特徴 由来 理由・意味
猫足 土台部分の四隅が内側に曲がったデザイン 西洋
  • 優しい雰囲気が故人を偲ぶ心を穏やかにする
  • 飼い猫が天国の入り口で故人を迎えるイメージ

猫足のメリット・デメリット

猫足のメリット・デメリット

猫足の墓石は、その名の通り猫の足をモチーフにした台座のデザインが特徴です。その最大の魅力は、優美な曲線がもたらす、柔らかな印象と言えるでしょう。直線的なデザインが多い墓石の中で、猫足は穏やかで温かみのある雰囲気を演出します。

しかし、見た目の美しさとは裏腹に、耐久性の面では注意が必要です。現代の墓石は硬くて丈夫な御影石が主流ですが、猫足部分は加工のしやすさから、砂岩系の脆い石材が使われていたケースが多く見られます。そのため、経年劣化や地震の影響で破損しやすく、欠けたり、割れたりする可能性があります。

もし猫足部分が破損してしまった場合は、部分的な補修が難しく、全ての猫足を撤去し、土台部分を平らに修復する必要があります。このような大規模な修復は、費用も高額になりがちです。猫足の墓石を選ぶ際には、デザイン性だけでなく、材質や耐久性についてもよく検討することが大切です。

メリット デメリット
  • 優美な曲線が柔らかな印象を与える
  • 穏やかで温かみのある雰囲気
  • 耐久性が低い
  • 経年劣化や地震で破損しやすい
  • 修復が大規模になりがち
  • 修復費用が高額になる可能性がある

設置時の注意点:蓮華台との位置関係

設置時の注意点:蓮華台との位置関係

– 設置時の注意点蓮華台との位置関係お墓に使用する石材には様々な種類がありますが、その中でも猫足を持つ墓石は、その美しいデザインから根強い人気があります。しかし、猫足を持つ墓石を設置する際には、蓮華台との位置関係に注意が必要です。蓮華台とは、竿石と呼ばれる墓石本体の下に置かれる、蓮の花をかたどった台座のことです。蓮は仏教において重要な意味を持つ花であり、その美しさから、古くからお墓の装飾に用いられてきました。蓮華台は、竿石をしっかりと支える役割と、お墓全体に華やかさを添える役割を担っています。本来、猫足を持つ墓石を設置する際の正しい順番は、竿石の下に蓮華台、その下に猫足と続きます。しかし、近年、設置業者の知識不足などにより、蓮華台と猫足の位置が逆になっているケースが散見されます。蓮華台は、その上に竿石を載せることで安定感が増すように設計されていますし、猫足は、蓮華台の下に配置されることで、その美しい曲線が際立つように作られています。このように、蓮華台と猫足の位置が逆になってしまうと、墓石全体のバランスを損なうだけでなく、見た目的にも不自然な印象を与えてしまいます。せっかくの美しい墓石も、台無しになってしまっては元も子もありません。お墓を建立する際には、必ず正しい順番で設置されているかを確認し、末永く故人を偲ぶことのできる、安らぎの空間を築きましょう。

項目 詳細
蓮華台の役割 ・竿石を支える
・お墓に華やかさを添える
猫足墓石設置時の正しい順番 竿石 > 蓮華台 > 猫足
蓮華台と猫足の位置が逆になるとどうなるか ・墓石全体のバランスが損なわれる
・見た目が不自然になる

猫足にまつわる言い伝え

猫足にまつわる言い伝え

– 猫足にまつわる言い伝え

お墓のデザインの中でも、西洋建築の影響を受けた「猫足」と呼ばれる意匠があります。丸みを帯びた脚部に、動物の爪のような彫刻が施された、優雅な印象を与えるデザインです。しかし、この猫足には、古くから言い伝えられてきた迷信があることをご存知でしょうか。

言い伝えによれば、猫足を施したお墓を建てると、その家に不幸が訪れるとされています。具体的には、「養子を取らなければならない事態に陥る」「長男が家督を継げなくなったり、財産を失ったりする」などと言われています。

もちろん、このような言い伝えは、科学的な根拠に基づいたものではありません。しかし、地域によっては、現在でも根強く信じられている場合があり、お墓のデザインを決める際に迷信を気にする方も少なくないようです。

お墓は、故人への想いを込めて建立するものです。デザインを選ぶ際には、このような言い伝えも踏まえ、家族でよく話し合って決めることが大切です。迷信を気にする場合、石材店に相談して、別のデザインを検討するのも良いでしょう。

言い伝え 内容
猫足のお墓を建てると不幸になる
  • 養子を取らなければならない事態になる
  • 長男が家督を継げなくなったり、財産を失ったりする
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