霊璽

葬儀

魂を移す儀式、遷霊祭:その流れと意味

- 遷霊祭とは遷霊祭は、神道において故人を見送る儀式である葬儀の中で、特に重要な意味を持つ儀式のひとつです。 この儀式は、故人の魂を、これまで宿っていた遺体から霊璽(れいじ)と呼ばれる白木の位牌へと移し替えるために行われます。そのため、御霊移し(みたまうつし)とも呼ばれています。霊璽は、故人の魂の新しい依り代となる大切なもので、白木でつくられた簡素な位牌の形をしています。 位牌には、故人の戒名と享年などが記され、遷霊祭後は、遺族の手によって丁重に扱われます。遷霊祭の儀式では、まず、祭壇に故人の霊をお招きし、神職が祝詞を奏上して、故人の魂を霊璽へと導きます。その後、喪主が霊璽に魂が宿ったことを確認し、参列者全員で故人の冥福を祈ります。遷霊祭は、故人が安心してあの世へと旅立つための大切な儀式であると同時に、残された遺族にとっては、故人との別れを受け入れ、新たな一歩を踏み出すための儀式でもあります。
仏壇・仏具

故人を祀る:霊舎とその意味合い

- 霊舎とは霊舎とは、神道においてご先祖様をお祀りする大切な場所です。仏教における仏壇と同じような役割を担いますが、その意味合いには大きな違いがあります。仏教では亡くなった方を偲び、供養することを目的とするのに対し、神道では人は亡くなった後、祖霊となって子孫を見守り、幸せへと導くと考えられています。そのため霊舎は、ただ亡くなった方を偲ぶ場所ではなく、祖霊と繋がり、その加護を祈るための神聖な空間として存在しています。霊舎は一般的に、床の間やリビングなど、家族が集う場所に設置されます。これは、常に祖霊の存在を身近に感じ、感謝の気持ちを忘れずに生活するためです。また、毎日欠かさずお供えをし、朝夕には心を込めて挨拶をすることで、祖霊との絆を深めていきます。このように、霊舎は神道における信仰の拠り所として、非常に重要な役割を担っています。
仏壇・仏具

故人を偲ぶ心の拠り所:霊璽

- 霊璽とは霊璽とは、故人の魂が安らぐ場所として大切に扱われるもので、位牌と似たような形をしています。しかし、位牌とは異なり、生前に呼ばれていた名前ではなく、特別な意味を持つ諡名(おくりな)と呼ばれるものが刻まれています。諡名は、仏教で故人を偲び、敬意を込めて贈る戒名と似たようなものです。生前の行いや人柄、社会的な立場などを考慮し、子孫への教訓となるような意味が込められることもあります。霊璽は、葬儀の際に祭壇に安置され、故人を偲ぶための大切な役割を担います。そして、四十九日や一周忌などの法要を経た後、遺骨とともに墓石の下に納められます。このように、霊璽は故人の魂の象徴として、遺族にとって非常に大切な存在です。諡名には、故人への感謝の気持ちや、その生き様を後世に伝えたいという願いが込められていると言えるでしょう。
葬儀

帰家祭:葬儀の終わりと新たな安息

- 帰家祭とは帰家祭は、神道において火葬後の遺骨を自宅に迎える際に執り行う大切な儀式です。火葬によってお骨となった故人の御霊を、再び住み慣れた我が家へとお連れし、安らかな永眠を祈ります。この儀式は、一般的に葬儀・告別式の後に執り行われます。火葬場から骨壺を自宅へ持ち帰り、仏式でいう後飾り祭壇にあたる仮霊舎に安置します。そして、神職が読経や祝詞を奏上し、お祓いを行い、故人の御霊を慰めます。帰家祭は、故人の魂が家族のもとに帰り、再び共に過ごす時間を象徴する儀式とも言えます。そして、遺族にとっては、葬儀が終わり故人が truly に旅立ったことを実感し、新たな日常へ踏み出すための大切な区切りとなります。帰家祭は、地域や家の習慣によって異なる場合もあるため、事前に神職や葬儀社に相談することをおすすめします。
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