
葬儀に彩りを添える四華
- 四華とは四華とは、仏教の葬儀や法要の際に祭壇に飾られる、蓮の花をかたどった造花のことです。元々はインドで蓮の花を仏様に捧げていた風習が中国に伝わり、蓮の花が入手しにくい地域では、紙や絹を用いて蓮の花が作られるようになりました。日本では、この風習が平安時代頃に伝わったと言われています。四華の「四」は、東西南北の四方を表し、仏教における四大元素(地水火風)を象徴しているとも言われています。また、四華はそれぞれの色にも意味があり、青は慈悲、赤は愛情、白は清浄、黄は智慧を表しています。四華は、故人の魂を極楽浄土へと導くための大切な役割を担っていると考えられています。蓮の花は泥水の中から美しい花を咲かせることから、迷いの世界から悟りの世界へと進むことを象徴していると言われています。最近では、従来の紙や絹で作られた四華だけでなく、プリザーブドフラワーや生花で作られた四華も用いられるようになってきました。しかし、四華は故人への想いを込めて供えるものであり、その形状や材質に決まりはありません。大切なのは、故人を偲び、冥福を祈る気持ちです。