親鸞

法事

故人を偲び感謝を捧げる報恩講

- 報恩講とは浄土真宗にとって最も大切な法要である報恩講は、宗祖である親鸞聖人の命日、旧暦11月28日を期して執り行われます。宗派や地域によって期間は多少前後しますが、おおむね7日間から8日間かけて、仏教の教えを説く法話や読経などが行われます。この法要は、親鸞聖人が示してくださった仏の教えに出遇えたことへの感謝の気持ちを込めて行われます。 私たち凡夫は、阿弥陀如来の本願力によってのみ救われるという教えは、親鸞聖人が生涯をかけて私たちに伝えてくださった、この上なく尊いものです。報恩講は、その教えを改めて心に深く刻み、親鸞聖人への恩に報いるとともに、共に仏の道を歩む人々との絆を深めるための貴重な機会となっています。
墓石

浄土真宗における墓石:故人を偲ぶ心の形

- 浄土真宗と墓石日本では多くの人々に信仰されている浄土真宗。その教えは、鎌倉時代に活躍した僧侶、親鸞によって説かれました。浄土真宗では、人は死をもって終わりを迎えるのではなく、阿弥陀仏の慈悲によって極楽浄土へと導かれると説いています。したがって、墓石は単に故人が眠る場所としてだけではなく、浄土へと旅立った故人を偲び、その教えを心に刻むための大切な場所として捉えられています。浄土真宗の墓石は、伝統的に和型と呼ばれる六角形や四角形のシンプルな形をしています。正面には「南無阿弥陀仏」や「歸命信士(きみょうしんし)」といった文字が刻まれることが多く、これは浄土真宗における信仰の拠り所を表しています。また、家名や故人の法名などを刻む場合もあります。浄土真宗では、墓石を建立すること自体が信仰の表れとされています。華美な装飾を避けたシンプルな墓石は、浄土真宗の教えが「阿弥陀仏の慈悲によってのみ救われる」という、飾り気のない簡素なものであることを象徴していると言えるでしょう。墓前に手を合わせ、故人を偲ぶとともに、阿弥陀仏の慈悲に感謝を捧げる。それが浄土真宗における墓参の姿なのです。
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