装飾

仏壇・仏具

葬儀における荘厳の意味とは

- 荘厳とは何か葬儀に参列すると、厳粛な空気に包まれながらも、どこか心が落ち着き、美しさを感じることはありませんか?それは、仏式葬儀において「荘厳(しょうごん)」と呼ばれる飾り付けがなされているからです。荘厳とは、天蓋や幢幡、瓔珞といった仏具や法具を用いて、仏像や仏壇、そして式場全体を荘麗に飾ることです。これらの仏具は、それぞれが仏様の徳や功徳を象徴しており、故人が仏様の世界へと旅立つ際に、その道のりを照らし導くという意味が込められています。また、荘厳は、ただ単に式場を華やかに飾るだけでなく、故人への敬意と弔いの心を表す意味も持ち合わせています。厳かな雰囲気の中で、故人の生前の姿を偲び、冥福を祈る。荘厳には、そのような日本人の心のあり方が色濃く反映されていると言えるでしょう。
お墓・霊園

お墓の蹲踞(つくばい):その役割と変遷

- 蹲踞とはお墓参りをすると、墓石の脇に置かれた石組みをよく見かけますよね。中央が窪んでいて、水が溜まっているその石組みは「蹲踞(つくばい)」と呼ばれ、単なる飾りではなく、大切な役割を持つものです。古来より日本では、水には穢れを洗い流し、邪気を払う力があると信じられてきました。そこで、大切な人を亡くした悲しみの場である墓前にも水が置かれるようになったのです。蹲踞に溜められた水は、故人の魂を清め、慰めるためのものであると同時に、お墓参りに訪れた人が手を清め、身を清めるためのものでもあります。手を清める際には、柄杓(ひしゃく)に水を汲み、まず左手に水をかけます。次に柄杓を持ち替えて右手に水をかけ、最後に再び左手に水を溜めて口をすすぎます。そして残った水を柄杓の柄に伝わせて流し、最後に柄杓を伏せて元の場所に戻します。このように、蹲踞は故人を偲び、敬意を表す場であるお墓において、必要不可欠な役割を担っていると言えるでしょう。
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