
葬儀における袱紗の役割と包み方
- 袱紗とは袱紗とは、結婚式やお葬式といった冠婚葬祭の場で、金銭や贈り物を包む際に用いる絹製の布のことです。古くは大切なものを包んで持ち運ぶための、いわば風呂敷のような実用的な道具として使われていました。時代が経るにつれて、袱紗は単なる実用的な道具から、儀式における礼節や形式を表すものへと変化していきました。特に、葬儀の場では、故人への弔意の気持ちを表す上で重要な役割を担います。葬儀に参列する際、袱紗は仏教の教えに基づき、紫色やえんじ色など、落ち着いた色合いのものを選ぶのが一般的です。明るい色は慶事の色とされており、葬儀の場ではふさわしくないと考えられています。袱紗の包み方にも決まりがあり、ふくさに包んだ金銭は、受付でお渡しする際にふくさから取り出してはいけません。そのままお礼の言葉を添えて両手で差し出し、受付の方に受け取ってもらいましょう。袱紗は、日本の伝統的な文化や礼儀作法を象徴する大切な道具の一つです。正しい使い方を身につけておくことで、冠婚葬祭の場で失礼なく、故人や相手に敬意を払うことができます。