
葬場祭:神道の厳粛な別れ
- 葬場祭とは葬場祭とは、神道の教えに基づいた葬儀・告別式のことで、故人が神様の世界へ旅立つための大切な儀式です。仏式の葬儀・告別式と同じようなもの、と考えると分かりやすいかもしれません。しかし、そこには仏教とは異なる、神道独自の死生観が色濃く反映されています。神道では、人は死ぬと「祖霊」となり、子孫を見守る存在になると考えられています。葬場祭は、この世に別れを告げ、祖霊としてあの世へと旅立つための儀式なのです。葬場祭は、一般的に以下の流れで行われます。1. 遷霊祭故人の魂を霊璽(れいじ)と呼ばれる依り代に遷します。2. 斎主による修祓(しゅばつ)参列者と会場を清めます。3. 斎主による祝詞奏上神様に、故人の死と葬場祭を行うことを告げ、祖霊への加護を祈ります。4. 玉串奉奠(たまぐしほうてん)神前に玉串を捧げ、拝礼します。5. 遺族による焼香順に焼香を行い、故人を偲びます。6. 斎主による撤饌(てっせん)神饌(しんせん)と呼ばれる神様へのお供え物を下げます。7. 閉祭葬場祭の終了を告げます。葬場祭は、厳粛な雰囲気の中にも、故人を偲び、その冥福を祈るという温かい心遣いに満ちた儀式です。参列する際には、神道式の作法やマナーを事前に確認しておきましょう。