
お墓に選ばれる石材:花崗岩の種類と特徴
お墓参りに行くと、たくさんの墓石が静かに並んでいるのを目にします。形も色も様々ですが、その多くに使われている石材が花崗岩です。花崗岩は「御影石」とも呼ばれ、その名の通り、兵庫県神戸市の御影地区で産出される花崗岩が特に有名でした。古くから建材や墓石として利用されてきた花崗岩は、私たちの生活に深く関わってきました。花崗岩が墓石の材料として選ばれる最大の理由は、その硬さにあります。長い年月を経ても風化や劣化が少なく、故人の名前や家紋を刻んだ石の表面を美しく保ち続けることができます。また、花崗岩は色や模様のバリエーションが豊富なのも魅力です。白や灰色、ピンク、黒など、様々な色合いがあり、石目も細やかで美しいことから、墓石のデザインの幅が広がります。さらに、他の石材と比べて水を吸いにくいという性質も、墓石に適しています。雨や雪が多い日本の気候でも、苔やカビの発生を抑え、墓石を清潔に保つことができます。このように、花崗岩は硬くて美しく、水を吸いにくいという優れた特性を持つことから、永遠の眠りを守る墓石の材料として、まさに最適な石材と言えるでしょう。