
キリスト教における二つの大切な儀式:洗礼と聖餐
- 聖なる儀式、聖礼典とはキリスト教において、目に見える形で神の恵みと救いが与えられるとされる儀式、それが聖礼典です。聖書の教えを重んじるプロテスタント教会では、特に重要な儀式として「バプテスマ(洗礼)」と「聖餐」の二つを聖礼典と位置づけています。「バプテスマ(洗礼)」は、水に沈められることによって、罪を洗い流し、新しい命に生まれ変わることを象徴する儀式です。イエス・キリストがヨルダン川で洗礼を受けた出来事に由来し、キリスト教の信仰の出発点とされています。一方、「聖餐」は、パンとぶどう酒をいただくことで、十字架にかけられて亡くなったイエス・キリストの体と血にあずかり、神の愛と恵みを分かち合う儀式です。最後の晩餐において、イエス自身が弟子たちにパンとぶどう酒を与え、「私の記念としてこれを行いなさい」と命じたことに由来します。この二つは、単なる儀式の形式を超えて、神と人とを結び、信仰を育むための大切な儀式として、古くから受け継がれてきました。そして、今もなお、多くのキリスト教徒にとって、心の支えとなっています。