継承者不要

お墓・霊園

新しいお墓のカタチ:期限付き墓地

かつて、お墓と聞いて多くの人が思い浮かべたのは、灰色や黒色の御影石で作られた、重厚な直方体の形をしたものでした。昭和の時代には、ほとんどのお墓がこの形をしていました。しかし、時代は変わり、現代ではお墓の形は大きく様変わりしています。近年では、ヨーロッパでよく見られる壁に納骨するタイプの壁墓地や、故人が好きだったものや趣味などをモチーフにした個性的なデザインのお墓など、従来の形式にとらわれない自由な発想のお墓が増えています。また、お墓の色も、黒や灰色だけでなく、ピンクや白など、明るい色を取り入れたものも見られるようになりました。お墓の形の変化に伴い、お盆やお彼岸に供えるものも多様化しています。かつては菊の花を手向けるのが一般的でしたが、最近では、故人が生前好んでいた色の花や、好きだった食べ物や飲み物などを供える人も増えています。このような変化の背景には、従来の一つの形式に囚われず、それぞれの人の思いに寄り添い、故人を偲びたいと考える人が増えているということがあるでしょう。お墓は、故人との繋がりを感じ、思い出を語り継ぐための大切な場所です。そして、その形は時代とともに変化し続けていくものと言えるでしょう。
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継承者の心配なく安心?ロッカー墓地という選択肢

- 都会におけるお墓の新しい形近年、都市部を中心に、従来の墓石と区画を持つお墓とは異なる新しい形のお墓が増加しています。その一つが「ロッカー墓地」と呼ばれるものです。マンションの一室を思わせる室内に、ロッカー状のスペースが整然と並び、その一つ一つに遺骨が納められています。 従来のお墓のイメージとは大きく異なる斬新なこのスタイルは、現代社会の様々な変化や、お墓に対する考え方の変化を反映していると言えるでしょう。都市部では人口増加や土地不足により、従来型の広々とした墓地を確保することが難しくなっています。また、核家族化や少子化の進展により、お墓の継承者がいない、あるいは遠方に住んでいてお墓参りに行けないといった問題も深刻化しています。こうした社会状況の中、ロッカー墓地は、都市部でも比較的安価に利用できること、管理が容易であること、駅近などアクセスが良い場所に位置していることが多いといった点で、現代人のニーズに合致しています。さらに、従来のお墓に対する考え方が変化してきていることも、新しい形のお墓の出現を後押ししています。近年は、必ずしも先祖代々のお墓にこだわることなく、自分らしいスタイルで故人を偲びたいと考える人が増えています。 ロッカー墓地では、遺影や故人の愛用品を飾るなど、それぞれのスペースを自由にカスタマイズできる場合が多く、こうした点も支持を集める理由の一つとなっています。このように、都会におけるお墓は、社会の変化や人々の価値観の多様化に合わせて、新しい形へと変化を遂げているのです。
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