神饌

お供え

葬儀における折敷:その役割と意味

- 折敷とは折敷とは、ヒノキ材を用いて作られた、三方に似た形状の盆のことを指します。主に神道において、神様へのお供え物を載せる際に使用されます。その白く清らかな木肌は、神聖なものとして大切に扱われています。神社でお参りする際に目にする機会も多いですが、実は仏教の儀式においても使用されることがあります。葬儀の際には、故人への供物を載せる台として折敷が用いられることがあります。これは、死後の世界へと旅立つ故人への敬意と、冥福を祈る心を込めて、神聖な場にふさわしい清浄な器として選ばれているからです。このように、折敷は日本の伝統的な宗教観において、神仏への畏敬の念を表すための大切な道具として、古くから大切にされてきました。
葬儀

葬儀後の直会:故人を偲び、心を癒す時間

- 直会とは直会とは、葬儀や法要といった神聖な儀式が無事に終わった後、参列者一同で神様にお供えしたお酒や食べ物をいただく宴のことです。仏式の法要後に行う場合は、「お斎(おとき)」と呼ばれることもあります。「直会」の語源は、「いみをなおす」という言葉です。これは、「神聖な状態から元に戻る」という意味を持ちます。古来より、神様と人が共に食事をすることは、一体となる神聖な行為と考えられてきました。直会を通して参列者は、神様と心を一つにし、葬儀や法要で張り詰めていた心を解きほぐし、普段の生活へと戻っていくのです。直会は、故人を偲び、生前の思い出話に花を咲かせる貴重な機会でもあります。参列者同士の親睦を深め、悲しみを分かち合うことで、残された人々は前向きに生きていく力を得ていくのです。また、故人が生前に愛用していた食器を使うなど、故人を身近に感じられるように工夫されることもあります。直会は、単なる食事会ではなく、神聖な儀式と現実の世界をつなぐ大切な役割を担っています。そこには、古来から受け継がれてきた、日本人の死生観や精神性が色濃く反映されていると言えるでしょう。
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