
エンディングノートと向き合う
- エンディングノートとは人生は、いつ、どのような形で幕を閉じるか分かりません。近年では、病気や事故など、予期せぬ形で人生の終わりを迎える可能性にも目を向け、早いうちから準備をしておく人が増えています。その準備の一つとして注目されているのが「エンディングノート」です。エンディングノートとは、人生の最終段階における医療や介護、葬儀に関する希望、そして、愛する家族や大切な人への感謝の気持ちなどを記しておくノートのことです。従来は、高齢者が残すものというイメージが強かったエンディングノートですが、近年では、年齢に関係なく、自分の人生を振り返り、未来への備えとして、若い世代の間でも広がりを見せています。エンディングノートには、法的拘束力はなく、あくまでも自分の想いや希望を伝えるためのものです。しかし、残された家族にとっては、故人の意思を汲み取り、その後の手続きや生活を進める上での大きな支えとなります。エンディングノートには、例えば、延命治療に関する希望や、葬儀の形式、埋葬方法、そして、家族への感謝のメッセージ、財産の分配方法、インターネット上のアカウント情報などを記載することができます。また、自分史や旅行の思い出、趣味についてなど、自由に書き記すこともできます。エンディングノートを書くことは、自分自身の人生と向き合い、残された人への愛情を形にする、大切な機会と言えるでしょう。