
洒水忌:故人を偲ぶ三七日の儀式
- 三七日とは人が亡くなってから四十九日間は、あの世とこの世の境目をさまよう期間だとされ、「中陰(ちゅういん)」と呼ばれます。この四十九日の間、故人が無事にあの世に旅立てるようにと、七日ごとに計七回の追善法要を営みます。この七回の法要のうち、特に重要な節目となるのが、亡くなってから二十一日目の「三七日(さんしちにち)」です。三七日は、故人が亡くなってからちょうど三週間目にあたり、一般的にはこの日に忌明けとされます。しかし、地域や宗派によっては、四十九日を忌明けとする場合もあるため、事前に確認しておくことが大切です。三七日には、「灑水忌(しゃすいき)」と呼ばれる法要を営みます。僧侶を自宅や寺院に招き、読経してもらったり、お墓参りをしたりして、故人を偲びます。また、この日に、親族や親しい人たちを招いて、故人を偲ぶ会食を開くことも多いです。三七日は、故人が安らかに眠れるようにと願いを込め、残された家族が故人の冥福を祈る大切な日です。