毎十日祭

- 神道の葬儀の特徴神道の葬儀は、仏式の葬儀とは異なる点が数多く存在します。仏式では故人は仏様になるという考え方が根本にありますが、神道においては、人は亡くなると神様になる、つまり祖先神となると考えられています。そのため、葬儀は故人が神様へと戻るための、子孫にとって非常に大切な儀式として執り行われます。具体的には、故人の霊魂を慰め、神様の世界へと導くことを目的として、様々な儀式や作法が丁寧に行われます。例えば、故人の魂を清める「湯灌の儀」や、白い布で故人を包み神様の御子として生まれ変わらせる「納棺の儀」、そして故人と最後の別れを惜しみ、労をねぎらう「通夜祭」などがあります。また、神道の葬儀では、仏式の葬儀で用いられるような焼香は行わず、代わりに「玉串奉奠」を行います。これは、榊の枝葉に紙垂を付けた玉串と呼ばれるものを神前に捧げることで、故人への哀悼の意と、神様への祈りを捧げる行為です。このように、神道の葬儀は、故人が神様へと戻るための神聖な儀式であり、残された家族や親族にとっては、故人の冥福を祈り、その魂を神様に送るための大切な時間となります。