御霊舎

仏壇・仏具

ご先祖様と繋がる場所:霊廟

- 霊廟とは何か?霊廟とは、読んで字の如く「霊魂を祀る廟(神を祀る建物)」であり、祖先の霊を祀る施設のことを指します。一口に霊廟と言っても、その形や場所は様々です。古くは、権力者や豪族などが、お墓とは別に、石室や古墳のような壮大な建造物を築き、そこに祖先の霊を祀ったものが霊廟として存在していました。時代が進むにつれて、霊廟はより人々に身近なものとなり、寺院や墓地の一角に設けられるようになりました。現代では、家単位で所有する墓石と一体になった形の霊廟や、室内に設置できる小型の霊廟など、多様な形態の霊廟が見られます。霊廟の特徴としては、単なるお墓と異なり、遺骨を納めるだけでなく、故人を偲び、その魂を慰めるための空間としての役割を担っている点が挙げられます。そのため、生前の故人の人柄や趣味を反映した装飾が施されることも多く、子孫にとって、故人と心を通わせるための大切な場所となっています。近年では、継承者不足や墓地不足といった社会問題を背景に、永代供養墓の一種として霊廟を選ぶ人も増えています。永代供養墓とは、寺院や霊園が永代に渡って供養と管理を行う墓のことであり、継承者の有無に関わらず、安心して眠ることができる場所として注目されています。
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故人を偲ぶ心の拠り所:霊璽

- 霊璽とは霊璽とは、故人の魂が安らぐ場所として大切に扱われるもので、位牌と似たような形をしています。しかし、位牌とは異なり、生前に呼ばれていた名前ではなく、特別な意味を持つ諡名(おくりな)と呼ばれるものが刻まれています。諡名は、仏教で故人を偲び、敬意を込めて贈る戒名と似たようなものです。生前の行いや人柄、社会的な立場などを考慮し、子孫への教訓となるような意味が込められることもあります。霊璽は、葬儀の際に祭壇に安置され、故人を偲ぶための大切な役割を担います。そして、四十九日や一周忌などの法要を経た後、遺骨とともに墓石の下に納められます。このように、霊璽は故人の魂の象徴として、遺族にとって非常に大切な存在です。諡名には、故人への感謝の気持ちや、その生き様を後世に伝えたいという願いが込められていると言えるでしょう。
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