
お墓に刻まれた歴史「建年号」
お墓には、故人を偲び、その生涯を後世に伝える様々な情報が刻まれています。戒名やお名前はもちろんのこと、没年月日や出身地などが刻まれていることも多いでしょう。その中でも、「建年号」は、いつお墓が建てられたのかを示す、大切な要素です。日本では古くから、お墓に年号を刻む際には、仏教の伝統に基づき元号を用いることが一般的でした。例えば、昭和20年建立のお墓であれば「昭和二十年」といった具合です。一方、キリスト教では西暦を用いることが多く、2023年建立であれば「2023」と表記されます。この建年号が刻まれる場所は、お墓のデザインによって異なります。西洋式の墓石であれば側面に、和型の墓石であれば背面に刻まれることが多いようです。お墓を訪れた際には、ご先祖様のお名前とともに、この建年号にも目を向けてみてください。いつ、誰が、どのような想いでこのお墓を建てたのか、想像を巡らせてみるのも良いかもしれません。建年号は、単なる年号ではなく、ご先祖様との繋がりを深く感じさせてくれる、大切な情報と言えるでしょう。