座椅子型墓石

近年、人口の増加と都市化の進展に伴い、従来型の広々としたお墓を確保することが困難になりつつあります。特に、土地の価格が高騰している都市部においては、限られた土地をいかに有効活用するかが喫緊の課題となっています。このような状況下、従来のお墓の概念にとらわれない、新しい形態のお墓が登場してきています。その代表的な例が、壁面墓地と呼ばれるものです。文字通り、建物の壁面に沿って墓石を配置する形式で、都市部の限られたスペースでも多くの墓石を設けることができます。そのため、土地不足の解消に大きく貢献すると期待されています。壁面墓地は、従来のお墓と比較して、費用を抑えられるというメリットもあります。また、屋内であることが多いため、天候に左右されずに墓参できる点も魅力です。さらに、バリアフリー設計を取り入れた壁面墓地も増えており、高齢者や身体の不自由な方でも安心して墓参することができます。このように、壁面墓地は、都市部における墓地不足という社会問題に対する一つの解決策として、近年注目を集めています。