
故人を偲ぶ場所:安置室とは
人が亡くなると、残された家族は深い悲しみの中、葬儀の準備や手続きなど、さまざまなことに追われることになります。しかし、火葬を行うためには法律で24時間以上の間隔を空けなければならないため、故人はすぐに火葬することはできません。そこで、故人が安らかな時間を過ごせるよう、そして遺族がゆっくりとお別れを告げることができるよう、用意されているのが安置室です。安置室は、故人がこの世を去った後、最初に過ごすことになる場所です。ご遺体を丁寧に扱えるよう、室温は適切に保たれ、静かで落ち着いた環境が整えられています。故人はこの安置室で、静かに最後の時を過ごします。安置室は、単にご遺体を保管しておく場所ではありません。遺族にとっては、故人とゆっくりと向き合い、生前の思い出を語りかけ、最後の別れを告げるための大切な空間となります。また、故人の冥福を祈り、生前の感謝の気持ちを伝える場でもあります。このように、安置室は故人にとっても遺族にとっても、大切な役割を持つ場所と言えるでしょう。