大人命

墓石

故人を偲ぶ、刀自命とは?

日本では古来より、死は永遠の終わりではなく、祖霊となって子孫を見守ると考えられてきました。神道においても、人が息を引き取るとその魂は祖霊となり、子孫の繁栄や幸福を願う存在となるとされています。神道では、現世とあの世は地続きで、祖霊は私達のすぐそばで見守ってくれていると考えられています。そして、祖霊は子孫が困った時や悩んでいる時には、そっと手を差し伸べ、導いてくれると信じられています。このような祖霊への感謝と敬いの念を表すために、様々な儀式や風習が生まれました。例えば、お盆には祖霊が迷わず家に帰って来られるようにと迎え火を焚き、共に過ごした後に、感謝の気持ちを込めて送り火を焚きます。また、墓参りも祖霊と心を繋ぐ大切な行事です。墓石は祖霊が眠る家であり、そこを訪れて近況報告や日々の感謝の気持ちを伝えることで、祖霊との絆を深めることができると考えられています。このように、神道における死後の世界は、決して恐ろしい場所ではなく、祖霊と子孫が共に生きる世界として捉えられています。そして、祖霊を敬い、その魂と対話することで、私達は生きる力や知恵を授かり、より良い人生を送ることができると信じられているのです。
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