
故人を偲ぶ、墓石の塔婆:その役割と意味
お墓参りに行くと、墓石と並んで細長い木の板のようなものが立っているのを目にしたことはありませんか?これは塔婆(とうば)と呼ばれるもので、故人の供養のために建てられます。塔婆は、主に杉や檜で作られており、上部が尖った形をしています。その形状は、インドの古代仏教遺跡であるストゥーパに由来すると言われています。表面には、梵字や経文、故人の戒名、没年月日などが書かれていることが多いです。お寺によって、書かれる内容や形式は異なります。塔婆を建てる意味は、故人の冥福を祈り、功徳を積むことにあります。また、故人の存在を後世に伝える役割も担っています。建立する時期は、四十九日や一周忌、三回忌などの法要時が一般的ですが、お盆やお彼岸に立てることもあります。墓石は半永久的に残りますが、塔婆は、一年、もしくは三年といったように、定期的に新しくするのが一般的です。これは、常に故人を偲び、供養の心を新たにするという意味が込められています。