墓の継承

- 二世帯墓とは近年、お墓に対する考え方が変わりつつあり、従来の一つの家族のためだけのお墓ではなく、複数の家族が同じお墓に入るという選択肢も広がりを見せています。その代表的な例が「二世帯墓」です。従来の墓石は、一つの家族が眠ることを前提に設計されていましたが、二世帯墓は文字通り、二つの家族が共に眠ることを目的としたお墓です。そのため、従来の墓石よりもサイズが大きくなり、二つの家族の名前をそれぞれ刻むことができる十分なスペースが設けられています。二世帯墓が注目を集めている背景には、都市部への人口集中や核家族化が挙げられます。地方から都市部へ移り住む人が増える一方で、少子化の影響もあり、お墓の継承者がいない、あるいは遠方に住んでいてお墓の管理が難しいといった問題が深刻化しています。このような状況下で、二世帯墓は、親世帯と子世帯、あるいは兄弟姉妹など、複数の家族が同じお墓に入ることで、管理の負担を軽減できるという点で、現実的な解決策として支持を集めているのです。また、二世帯墓は、従来の墓石とは異なるデザイン性の高さも魅力の一つです。洋型のデザインや、故人の趣味を取り入れた個性的なデザインなど、多様化するニーズに対応できる自由度の高さも、二世帯墓が選ばれる理由と言えるでしょう。