
墓石の目地:その役割と劣化への対処法
- 墓石の目地とはお墓参りに行くと、墓石に刻まれた文字に目が行きがちですが、複数の石で構成された墓石の場合、石と石の繋ぎ目にも重要な役割があります。この繋ぎ目の部分を「目地」と呼びます。墓石は常に屋外に置かれ、雨や風、直射日光にさらされています。また、気温の変化や地面の動きなどの影響も常に受け続けています。このような過酷な環境下では、石と石の間に隙間がないと、雨水が入り込んだり、温度変化による石の膨張・収縮で石にひび割れが生じる可能性があります。そこで重要な役割を果たすのが目地です。目地は、石と石の間にわずかな隙間を設け、そこにモルタルや樹脂などを充填することで、石同士の緩衝材となります。これにより、雨水の侵入を防ぎ、石の膨張・収縮による圧力を吸収し、墓石全体にかかる負担を軽減します。つまり、目地は墓石の美観を保つだけでなく、墓石を長持ちさせるために欠かせないものと言えるでしょう。