六文銭

葬儀の準備

旅立ちの姿、死装束とその意味

- 死装束とは死装束とは、故人があの世へと旅立つ際に身にまとう衣服のことです。故人の冥福を祈り、あの世での安寧を願って、家族や親しい人々が心を込めて準備します。死装束は、単なる衣服ではありません。この世への未練を断ち切り、あの世への旅路を安全に歩めるようにとの願いが込められています。古くから日本では、死は穢れと結びつけられてきました。そのため、死装束は故人を清め、神聖な存在へと導くための儀式的な意味合いも持っていました。現代においても、死装束には白い着物が用いられることが多いです。これは、白が清浄さを象徴し、再生への希望を表していると考えられているからです。また、着物の襟を合わせず、逆さに着せるという風習も残っています。これは、あの世とこの世を区別し、故人が迷わずに成仏できるようにとの願いが込められています。このように、死装束には、古くからの伝統と、故人への深い愛情が込められているのです。
葬儀

葬儀と六文銭:三途の河の渡し賃

日本では古くから、人が亡くなるとあの世へ旅立つと考えられてきました。そして、この世とあの世の境界には三途の川という川が流れ、死者はその川を渡ってあの世にたどり着くとされています。三途の川を渡るためには、渡し賃が必要だとされ、日本の葬儀では古くから、故人の胸元などに六文銭と呼ばれるものを置きます。六文銭とは、江戸時代に流通していた通貨「文」を六枚組み合わせたもので、三途の川の渡し賃として故人に持たせるのです。六文銭を置く行為には、故人が無事にあの世にたどり着けるようにとの願いが込められています。現代では、実際に六文銭を置くことは少なくなりましたが、代わりに六文銭を模した硬貨や紙幣を包んで渡すことがあります。このように、三途の川の渡し賃である六文銭は、日本の葬儀における大切な習俗の一つとして、今も受け継がれています。
PR
タイトルとURLをコピーしました