
心を込めて: 骨揚げの儀式と意味
- 骨揚げとは火葬を終えた後に行われる大切な儀式の一つに、-骨揚げ-があります。これは、火葬されたご遺骨を骨壷に納めるまでの一連の流れを指す言葉です。具体的には、火葬炉から取り出されたご遺骨を、参列者が順番に箸で拾い上げて骨壷へと移していきます。この時使用する箸は、「拾骨箸」と呼ばれ、一般的な食事で使う箸よりも太く、両端が細くなっているものが多く用いられます。これは、故人との最後の別れを惜しみ、少しでも多くの骨片を拾いたいという願いが込められているからです。骨揚げは、単にご遺骨を集める作業ではありません。故人との最後の別れを惜しみ、冥福を祈る大切な意味を持つ儀式です。そのため、厳粛な雰囲気の中で、参列者全員が心を一つにして行われます。通常は、故人と特に縁の深かった親族から順番に骨を拾い、故人の身体の部位を意識しながら、「足から」拾い始めます。これは、あの世で再び迷うことなく歩めるようにとの願いが込められていると言われています。骨揚げは、地域や宗教、宗派によって、その方法や作法が異なる場合があります。そのため、事前に葬儀社や寺院などに確認しておくことが大切です。