介護

「エンディングノート」という言葉をご存知でしょうか。これは、人生の締めくくりに向けて、自分の願いや大切な家族へのメッセージなどを記しておくノートのことです。遺言書とは違い、法的効力はありません。そのため、形式にとらわれずに、自由に気持ちを表現することができます。エンディングノートには、例えば、葬儀や埋葬に関する希望を書くことができます。音楽や献花、参列者への服装など、自分の送られ方を具体的にイメージして書き記しておくことで、残された家族の負担を軽減することができます。また、延命治療や臓器提供に関する意思表示も可能です。自分らしい最期を迎えるために、どのような医療を望むのか、事前に考えておくことは大切です。さらに、エンディングノートは、感謝の気持ちを伝える場としても活用できます。家族や友人へのメッセージはもちろん、これまでの人生で出会った人々への感謝の気持ちを手紙にしたためておくこともできます。エンディングノートは、人生の終焉をネガティブに捉えるのではなく、自分の人生を振り返り、感謝の気持ちとともに未来へとつなぐためのツールと言えるでしょう。