
故人へ寄り添う、納骨の袈裟
- 納骨の袈裟とは納骨の際に故人に着せる袈裟は、故人が仏の弟子となり、迷いのない安らかな世界へと旅立つことを願い、その道行きを助けるという意味が込められています。仏教では、人が亡くなることを「入寂(にゅうじゃく)」と言い、これは永遠に消滅してしまうという意味ではありません。この世に生を受けた時から持ち続けている、煩悩や苦しみから解放され、仏の教えの世界へ還っていくことを意味します。そして、死後に遺体が朽ち果て、土に還ることも、煩悩に満ちた現世での姿から解き放たれ、仏の教えへと回帰することを象徴しています。納骨の際に袈裟を身に纏うことは、故人が仏弟子となり、迷いのない安らかな世界へと旅立てるようにとの願いが込められた、大切な儀式と言えるでしょう。