
葬儀と注連縄:その役割と意味
神社や寺院を訪れた際、必ず目にすることになる注連縄。それは、神聖な場所や物示し、俗世間から区別するための結界として、古くから大切にされてきました。注連縄は、一般的に稲わらで作られています。稲穂は、古来より日本人の生活を支える貴重な食糧であり、豊穣の象徴とされてきました。そのため、稲わらで作られた注連縄には、神聖な力や魂が宿ると信じられているのです。その縄の形状にも意味が込められています。しめ縄は、一般的に左綯いに作られています。これは、神様の視点から見て右巻きとなり、神様が降りてくる際に邪魔にならないようにと考えられているからです。また、注連縄には、紙垂と呼ばれる、独特のギザギザとした紙が挟まれています。紙垂は、雷光や稲妻を表すとされ、神様の力を象徴しています。注連縄は、神社の鳥居や御神木だけでなく、地鎮祭や結婚式など、様々な場面で見られます。それは、私たちの生活の様々な場面に、神聖な力が宿り、守られていることを示していると言えるでしょう。