
継承者の心配なく安心?ロッカー墓地という選択肢
- 都会におけるお墓の新しい形近年、都市部を中心に、従来の墓石と区画を持つお墓とは異なる新しい形のお墓が増加しています。その一つが「ロッカー墓地」と呼ばれるものです。マンションの一室を思わせる室内に、ロッカー状のスペースが整然と並び、その一つ一つに遺骨が納められています。 従来のお墓のイメージとは大きく異なる斬新なこのスタイルは、現代社会の様々な変化や、お墓に対する考え方の変化を反映していると言えるでしょう。都市部では人口増加や土地不足により、従来型の広々とした墓地を確保することが難しくなっています。また、核家族化や少子化の進展により、お墓の継承者がいない、あるいは遠方に住んでいてお墓参りに行けないといった問題も深刻化しています。こうした社会状況の中、ロッカー墓地は、都市部でも比較的安価に利用できること、管理が容易であること、駅近などアクセスが良い場所に位置していることが多いといった点で、現代人のニーズに合致しています。さらに、従来のお墓に対する考え方が変化してきていることも、新しい形のお墓の出現を後押ししています。近年は、必ずしも先祖代々のお墓にこだわることなく、自分らしいスタイルで故人を偲びたいと考える人が増えています。 ロッカー墓地では、遺影や故人の愛用品を飾るなど、それぞれのスペースを自由にカスタマイズできる場合が多く、こうした点も支持を集める理由の一つとなっています。このように、都会におけるお墓は、社会の変化や人々の価値観の多様化に合わせて、新しい形へと変化を遂げているのです。