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墓石

お墓の階段:踏み面について

お墓参りに行くと、入り口に一段から三段ほどの階段があるのに気づかれるでしょう。何気なく上っているその階段も、お墓を建てる際、様々な工夫やこだわりが込められて作られているのです。今回は、階段の中でも特に「踏み面」と呼ばれる部分に焦点を当て、その役割や種類、そして込められた想いを詳しく解説していきます。踏み面とは、階段を上る際に足を乗せる平らな部分のことです。この踏み面の広さや素材、デザインによって、お墓全体の印象は大きく変わります。例えば、広々とした踏み面は、訪れる人に安心感と開放感を与え、ゆったりとお参りできる空間を演出します。踏み面に使われる素材は、石やタイルが一般的ですが、最近では滑りにくい加工を施したものや、バリアフリーに対応した緩やかなスロープ状のものなど、安全性や快適性を重視した設計も増えています。また、踏み面に模様や文字を刻むことで、故人への想いを表現することもできます。例えば、長寿を象徴する鶴亀や縁起の良い松竹梅の模様、故人が生前好んでいた花や風景などを刻むことで、個性豊かで温かみのある空間を創り出すことができます。このように、お墓の階段は、単なる通路としての役割だけでなく、故人への想いを表現し、訪れる人をもてなす大切な要素の一つと言えるでしょう。お墓参りの際には、ぜひ足元にも目を向け、その細部に込められた想いに触れてみて下さい。
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