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骨覆:故人を包むやさしい布

仏壇・仏具

骨覆:故人を包むやさしい布

葬儀と墓石を知りたい

先生、「骨覆」ってなんですか? 葬式で使う言葉らしいんですけど…

葬儀と墓石の研究家

あぁ、骨覆ね。骨を納めた骨壷を包むための布製の袋のことだよ。

葬儀と墓石を知りたい

骨壷を包む袋なんですか? なんで包む必要があるんですか?

葬儀と墓石の研究家

骨覆は、故人様を丁寧に扱いたいという気持ちと、骨壷を汚れや傷から守る意味があるんだよ。

骨覆とは。

お葬式で使われる『骨覆(こつぶくろ)』という言葉は、骨壷を入れるための布でできた袋のことです。

骨覆とは

骨覆とは

– 骨覆とは火葬を終えた後、遺骨は白い骨壺に納められますが、この骨壺をさらに包むのが「骨覆(こつつみ)」と呼ばれる布製の袋です。骨壺を大切に保管するため、また、納骨の際に扱いやすくするために用いられます。骨覆には、伝統的な白無地のもののほか、故人の好きだった色や柄、花柄や風景柄など、様々な種類があります。故人の人柄や趣味を偲ばせるものを選ぶことで、より一層心を込めて故人を弔うことができます。日本では、骨壺をそのまま保管したり、墓石に納めたりすることはほとんどありません。ほとんどの場合、この骨覆に包んでから、自宅の仏壇や納骨堂などに安置します。骨覆は、大切な方を亡くした遺族にとって、故人を偲び、祈りを捧げるための大切な品といえるでしょう。

項目 説明
骨覆とは 火葬後の遺骨を納めた骨壺を包む布製の袋
目的 – 骨壺の保護
– 納骨時の取り扱いやすさの向上
種類 – 伝統的な白無地
– 故人の好みを反映した色や柄(花柄、風景柄など)
役割 故人を偲び、祈りを捧げるための大切な品
その他 日本では、骨壺はほとんどの場合、骨覆に包んでから保管される

骨覆の役割

骨覆の役割

– 骨を包む愛情と敬意骨覆の大切な役割

骨壺を包む布である骨覆。一見、簡素な袋のように思えるかもしれませんが、そこには大切な故人への深い愛情と敬意が込められています。

骨覆は、故人を包み込む「布団」であり「おくるみ」と例えられます。あの世へと旅立つ故人を優しく包み込み、安らかな眠りを守るという意味合いが込められています。また、骨壺を直接手で触れることを避けるという側面も持ち合わせています。これは、故人との距離感を保つことで、その魂に対する畏敬の念を表しているのです。

さらに、骨覆には実用的な役割も存在します。骨壺は長い間安置されるため、塵や埃から守る必要があります。骨覆を用いることで、骨壺の汚れや傷つきを防ぎ、美しい状態を保つことができるのです。

故人を偲び、その魂を敬う気持ちは、時代を超えて受け継がれてきました。骨覆は、そんな日本人の繊細な心のあり方を象徴する、大切な品と言えるでしょう。

項目 意味合い
骨覆の例え – 故人を包み込む「布団」「おくるみ」
– あの世へと旅立つ故人を優しく包み込み、安らかな眠りを守る
骨覆の役割(精神的) – 故人との距離感を保つ
– 故人の魂に対する畏敬の念を表す
骨覆の役割(実用的) – 骨壺を塵や埃から守る
– 骨壺の汚れや傷つきを防ぎ、美しい状態を保つ

素材と形状

素材と形状

ご遺骨を納める骨覆は、大切な方をお見送りする際に必要となるものです。その素材や形状は、地域や宗派、故人の好みによって実に様々です。

骨覆の素材として一般的に選ばれるのは、絹や麻、綿などの天然素材です。絹は、その滑らかで光沢のある美しさから高級素材として古くから愛されてきました。麻は、通気性が良く、清浄なイメージを持つ素材として、また、綿は、柔らかく温かみのある風合いから、それぞれ選ばれています。

形状においても、巾着型や風呂敷型など、様々な種類があります。巾着型は、その名の通り巾着のように口を紐で絞って閉じ、コンパクトにまとまるのが特徴です。風呂敷型は、広げて包むようにして使用し、地域によっては風呂敷の代わりに用いられることもあります。

近年では、従来の伝統的な骨覆だけでなく、洋風のデザインや、故人の思い出の品を刺繍したオリジナルの骨覆なども見られるようになってきました。これは、故人を偲び、その人らしさを表現したいという気持ちが込められているからでしょう。

このように、骨覆は素材や形状、そしてデザインにおいても多様化が進んでいます。ご遺族の想いや、故人への想いを込めて、最適な骨覆を選ぶことが大切です。

項目 詳細
素材 絹:滑らかで光沢のある高級素材
麻:通気性が良く、清浄なイメージ
綿:柔らかく温かみのある風合い
形状 巾着型:コンパクトにまとまる
風呂敷型:広げて包む、地域によっては風呂敷の代わりに使用
その他 近年は洋風のデザインやオリジナルの骨覆も

骨覆を選ぶ

骨覆を選ぶ

– 骨覆を選ぶお骨を納めるための骨覆。大切な方の形見となるものだからこそ、故人らしい品を選びたいと願う方も多いのではないでしょうか。骨壺は、葬儀社や仏具店などで購入することができます。その際に、いくつかのポイントを踏まえておくことで、より納得のいく骨覆選びができるでしょう。まず考慮すべきは、故人の好みです。生前、故人が好んでいた色や柄、素材を思い浮かべてみましょう。華やかなものが好きだった方なら、明るい色合いのものや美しい模様が施されたものがふさわしいかもしれません。反対に、落ち着いた雰囲気の方なら、シンプルなデザインや落ち着いた色合いのものが良いでしょう。また、近年増えている家族葬など、葬儀の形式も考慮しましょう。近親者だけで見送る場合には、故人との思い出の品や写真などを一緒に納められる、大きめの骨覆を選ぶのも良いでしょう。故人との思い出を大切にしたいという気持ちを表すことができます。骨覆は、素材も様々です。伝統的な陶器や磁器、木製のもののほか、近年では、金属やガラスなど、現代的な素材を使ったものも増えています。それぞれの素材によって、見た目だけでなく、耐久性や価格も異なります。予算や好みに合わせて選ぶと良いでしょう。迷った際には、葬儀社や仏具店のスタッフに相談してみるのも良いでしょう。故人の人柄や葬儀の形式に合った骨覆選びをサポートしてくれます。大切な方のために、心を込めて骨覆を選びたいものです。

考慮ポイント 詳細
故人の好み 生前好きだった色、柄、素材を考慮する。華やかなものが好きだった方は明るい色合い、落ち着いた雰囲気の方はシンプルなデザインや落ち着いた色合いがおすすめ。
葬儀の形式 家族葬など、近親者だけで見送る場合は、思い出の品や写真を一緒に納められる大きめの骨壺もよい。
素材 陶器、磁器、木製、金属、ガラスなど。素材によって見た目、耐久性、価格が異なる。予算や好みに合わせて選ぶ。
相談 迷った際は、葬儀社や仏具店のスタッフに相談する。

想いを込めて

想いを込めて

– 想いを込めて

人がその生涯を終えると、遺された私たちは深い悲しみに包まれます。そして、故人との最後のお別れの時、大切な儀式の一つとして「骨上げ」があります。この儀式の中で、私たちは火葬された後のお骨を骨壷に納めますが、その際に用いられるのが「骨覆」です。

骨覆は、単なる布ではなく、故人への想いを込めて包む、愛情と敬意の表れです。生前の温かな思い出を胸に、感謝の気持ちとともに、一骨ずつ丁寧に骨壷へと納めていきます。

柔らかな素材の骨覆に包まれ、骨壷に納められたお骨は、安らかな眠りにつくことができますようにとの願いが込められています。そして、その骨壷は、遺族にとって、故人を近くに感じることのできる大切な存在となるのです。

故人との最後の別れに際し、骨覆に手を添え、語りかけるひとときは、深い悲しみの中にも、穏やかな心の安らぎを感じさせてくれることでしょう。それは、故人を偲び、その魂の安らかなることを祈る、大切な時間となるはずです。

儀式/品物 意味/目的
骨上げ 火葬後の儀式。遺骨を骨壷に納める。
骨覆 遺骨を包む布。故人への愛情と敬意の表れ。
骨壷 遺骨を納める壷。故人を近くに感じる大切な存在。
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