日蓮聖人の御遺徳を偲ぶ「御会式」
葬儀と墓石を知りたい
先生、「御膳料」って、お葬式で渡すお金のことですよね? どうして「お膳」って言うんですか?
葬儀と墓石の研究家
いい質問だね。「御膳料」は、もともとお坊さんにお渡しする食事代のことなんだ。昔はお葬式のあと、お坊さんにお食事をふるまうのが習わしだったんだよ。
葬儀と墓石を知りたい
へえー!今は食事じゃなくてお金を渡すんですね。
葬儀と墓石の研究家
そうなんだ。時代とともに変化してきたんだね。でも、食事をふるまうという意味は今も込められているんだよ。
御膳料とは。
お葬式の際に「御膳料」という言葉が使われますが、これは、お通夜や葬儀の後、僧侶の方々が食事の席につかれない場合に、食事代としてお渡しするお金のことを指します。
「御会式」とは
– 「御会式」とは「御会式」は、日蓮宗の開祖である日蓮聖人のご命日である10月12日と13日を中心に、全国各地の日蓮宗寺院で行われる、一年で最も重要な法要です。この法要は、単なる命日としての儀式ではなく、日蓮聖人が生涯をかけて私たちに伝えようとした教えを振り返り、その功績を讃えるとともに、感謝の気持ちを表すための大切な機会となっています。御会式の期間中は、日蓮聖人の生涯を描いた絵巻物を読み上げる「絵説法」や、日蓮聖人の教えをわかりやすく解説する法話などが行われます。また、寺院によっては、音楽や踊りを取り入れた華やかな法要が執り行われることもあり、地域の人々にとっても馴染み深い行事として親しまれています。御会式で特に目を引くのは、「万灯」と呼ばれる、色とりどりの提灯をたくさん灯した山車です。この山車は、日蓮聖人が亡くなる間際に、悲しみに暮れる弟子たちを励ますために、「私の教えを信じて実践するならば、私が常にあなたたちと共にいるであろう」と語りかけた故事に由来しています。提灯の灯りは、日蓮聖人の慈悲の光を象徴しており、人々の心を温かく照らしてくれます。御会式は、日蓮宗の信者にとって、日頃の信仰を新たにする大切な機会であると同時に、地域の人々にとっても、日蓮聖人の教えに触れ、その遺徳を偲ぶ貴重な機会となっています。
項目 | 内容 |
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名称 | 御会式 |
開催期間 | 10月12日、13日を中心とした期間 |
開催場所 | 全国の日蓮宗寺院 |
内容 | 絵説法、法話、音楽、踊り、万灯など |
意義 |
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万灯の由来 | 日蓮聖人が亡くなる間際に、弟子たちへ向けた言葉「私の教えを信じて実践するならば、私が常にあなたたちと共にいるであろう」という故事に由来 |
対象 |
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日蓮聖人とその教え
鎌倉時代中期、世の中は乱れ、人々の心は不安と苦悩に満ちていました。そんな時代の中、一人の僧侶が立ち上がりました。それが日蓮聖人です。日蓮聖人は、仏の教えである仏法の中でも、特に「法華経」こそが、すべての人々を救い、真の幸福に導く教えであると確信していました。
法華経は、身分や地位、性別などに関係なく、すべての人が平等に仏になれると説いています。日蓮聖人は、この教えこそが、当時の不安定な社会において、人々に希望を与える唯一の道だと考えました。生涯を通じて、全国各地を布教して回り、法華経の教えを広めることに尽力しました。
しかし、その道のりは決して平坦なものではありませんでした。当時の仏教界の権力者たちからは、激しい迫害を受けました。流罪や投獄といった苦難にも遭いましたが、日蓮聖人は決して信念を曲げることなく、自らの命を懸けて法華経の教えを説き続けました。その unwavering な姿勢は、多くの人々の心を打ち、現代においてもなお、多くの人々に尊敬されています。
人物 | 時代背景 | 主張 | 活動内容 | 結果・影響 |
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日蓮聖人 | 鎌倉時代中期、社会不安と人々の苦悩 | 仏教の教えである「法華経」こそがすべての人を救い、真の幸福に導くと確信。法華経は身分や地位、性別などに関係なく、すべての人が平等に仏になれると説く。 | 生涯を通じて全国各地を布教して回り、法華経の教えを広めることに尽力。 | 権力者からの迫害、流罪や投獄といった苦難に遭うも、信念を曲げずに法華経の教えを説き続け、多くの人々の心を打った。その姿勢は現代においても尊敬されている。 |
全国各地の寺院で盛大に
毎年10月13日は、日蓮宗の宗祖である日蓮聖人の命日「御会式」です。
この日蓮聖人の遺徳を偲び、感謝の誠を捧げる法要は、全国各地の日蓮宗寺院で盛大に営まれます。
中でも、日蓮聖人が入滅された山梨県の身延山久遠寺で行われる御会式は、特に有名です。
毎年、全国から多くの参詣者が訪れ、厳かな雰囲気の中、法要が執り行われます。
境内は、色鮮やかな「万灯」と呼ばれる提灯で美しく飾られ、夜には幻想的な風景が広がります。
御会式は、単なる法要にとどまらず、日蓮聖人の教えに触れ、その精神を学ぶ貴重な機会でもあります。
身延山久遠寺をはじめ、各地の寺院では、法要以外にも、法話や講演会、展示会など、様々な関連行事が開催されます。
日蓮宗の教えに関心のある方はもちろん、日本の伝統文化に触れてみたいという方も、この機会にぜひ、近隣の寺院で開催される御会式に足を運んでみてはいかがでしょうか。
日付 | イベント | 場所 | 内容 |
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10月13日 | 御会式 | 全国の日蓮宗寺院 特に山梨県の身延山久遠寺が有名 |
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「万灯練り供養」
– 万灯練り供養毎年10月11日から13日にかけて行われる日蓮聖人の命日、御会式。この御会式の夜には、多くの寺院で「万灯練り供養」という伝統的な行事が行われます。
この行事は、日蓮聖人の教えを象徴する「万灯」と呼ばれる灯籠を掲げ、街中を練り歩くというもの。
「万灯」は、たくさんの光で人々の心の闇を照らし、希望を与えるという意味が込められています。そのため、それぞれの灯籠には、故人を偲ぶ気持ちや、家族の健康、地域の安全など、様々な願いが込められています。
御詠歌が響き渡る中、信者たちは万灯を掲げ、厳粛な雰囲気で街中を練り歩きます。
その幻想的な光景は、見る人の心を和ませ、日蓮聖人の教えを身近に感じさせてくれます。
近年では、地域の伝統行事として、宗派を超えて多くの人が参加するようになり、地域の一体感の醸成にも役立っています。
行事 | 期間 | 内容 | 意味 |
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万灯練り供養 | 毎年10月11日から13日 | 日蓮聖人の教えを象徴する「万灯」と呼ばれる灯籠を掲げ、街中を練り歩く。 | ・たくさんの光で人々の心の闇を照らし、希望を与える。 ・故人を偲ぶ気持ち、家族の健康、地域の安全など、様々な願いが込められている。 |
御会式に参加しよう
– 御会式に参加しよう日蓮宗の宗祖である日蓮聖人の命日を偲び、その教えに感謝を捧げる法要「御会式」。毎年10月11日から13日にかけて、全国各地の日蓮宗寺院で盛大に執り行われます。
御会式は、日蓮宗の信者にとって大切な行事ですが、実は宗派を問わず、誰でも自由に参加することができます。日蓮聖人は、鎌倉時代に万人救済を説いた宗教改革者として知られています。その教えは現代にも通じる普遍的なものであり、仏教に触れる良い機会となるでしょう。
御会式の期間中は、寺院では様々な行事が行われます。特に、「万灯練供養」と呼ばれる、日蓮聖人の霊跡を模した「万灯」を掲げて街を練り歩く行事は圧巻です。また、法要の他に、音楽演奏や屋台の出店など、地域のお祭りとしても親しまれています。
日蓮聖人の教えに触れ、その生涯と功績を学ぶ貴重な機会となる御会式。お近くの寺院で開催日時や内容を確認して、ぜひ足を運んでみてください。きっと、心に残る体験となるはずです。
行事名 | 内容 | 参加資格 | 期間 | 見どころ |
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御会式 | 日蓮宗の宗祖である日蓮聖人の命日を偲び、その教えに感謝を捧げる法要 | 宗派を問わず誰でも参加可能 | 毎年10月11日~13日 | 万灯練供養、音楽演奏、屋台の出店など |