
エンバーミング:故人と過ごす最後の時間のための手法
- エンバーミングとはエンバーミングとは、故人様の遺体を衛生的に処置し、保存性を高める技術です。 具体的には、動脈や静脈から血液を抜いて防腐剤や消毒剤を注入し、細菌の繁殖を抑え、腐敗の進行を遅らせます。 これにより、故人様が生前の美しい姿に近い状態で、一定期間保たれるため、ゆっくりとお別れをする時間を持つことができます。エンバーミングは、古代エジプト文明において、死後も魂が肉体に戻るという信仰に基づき、ミイラ作りに用いられていたことでも知られています。 その後、長い歴史を経て技術は発展し、現代では主に土葬が主流のアメリカやヨーロッパなど、世界各国で行われています。日本では、火葬が一般的であることや、宗教的な背景からエンバーミングはあまり馴染みがありません。 しかし、近年では、故人様とゆっくりとお別れをしたいという願いや、衛生面への関心の高まりから、エンバーミングを選択されるご遺族も増えています。 また、海外への遺体搬送の際にも、エンバーミングが必須となる場合があります。エンバーミングは、故人様を偲び、生前の思い出を語り合うための、大切な時間を提供してくれる技術と言えるでしょう。