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魂を移す儀式、遷霊祭:その流れと意味

葬儀

魂を移す儀式、遷霊祭:その流れと意味

葬儀と墓石を知りたい

先生、遷霊祭って仏教でいうところの位牌を作る儀式のことですよね?

葬儀と墓石の研究家

うん、いいところに気がついたね! 仏教の位牌にあたるものを神道では霊璽(れいじ)っていうんだ。遷霊祭は、亡くなった方の魂をその霊璽に移すための儀式なんだよ。

葬儀と墓石を知りたい

魂を移すって、なんだか不思議な感じがします…。具体的にどんなことをするんですか?

葬儀と墓石の研究家

遷霊祭では、会場を暗くして、神主さんが霊璽に魂を移すための特別な言葉を唱えるんだ。そして、魂が無事移ったら、霊璽を仮霊舎という場所に安置するんだよ。その後、みんなで食事をささげたり、拝礼したりするんだ。

遷霊祭・慰霊祭・御霊移しとは。

『遷霊祭』、『慰霊祭』、『御霊移し』は、お葬式で使われる言葉です。『遷霊祭』は、神道のお葬式で行われる儀式の一つです。亡くなった方の魂を、体から『霊璽』と呼ばれるものに移すために行われます。『霊璽』は、仏教でいう『位牌』にあたるものです。この儀式は、『御霊移し』とも呼ばれています。『霊璽』は、白い木で作られていて、『みしるし』の部分に亡くなった方の名前や年齢などが書かれます。『遷霊祭』の中の『遷霊の儀』は、お葬式の場所を暗くして、厳かな雰囲気の中で行われます。棺の前に、白い木の『霊璽』を置いて、亡くなった方の魂をその中に移すために、神主がお祈りの言葉を唱えます。亡くなった方の魂が無事、『霊璽』に移ったら、その『霊璽』を『仮霊舎』という場所に納めて、明かりを灯します。参列者が席に着いてから、神主がお供え物をし、お祈りの言葉を唱えます。その後、参列者が順番に、榊の枝を祭壇に捧げて、拝礼をして終了です。

遷霊祭とは

遷霊祭とは

– 遷霊祭とは

遷霊祭は、神道において故人を見送る儀式である葬儀の中で、特に重要な意味を持つ儀式のひとつです。 この儀式は、故人の魂を、これまで宿っていた遺体から霊璽(れいじ)と呼ばれる白木の位牌へと移し替えるために行われます。そのため、御霊移し(みたまうつし)とも呼ばれています。

霊璽は、故人の魂の新しい依り代となる大切なもので、白木でつくられた簡素な位牌の形をしています。 位牌には、故人の戒名と享年などが記され、遷霊祭後は、遺族の手によって丁重に扱われます。

遷霊祭の儀式では、まず、祭壇に故人の霊をお招きし、神職が祝詞を奏上して、故人の魂を霊璽へと導きます。その後、喪主が霊璽に魂が宿ったことを確認し、参列者全員で故人の冥福を祈ります。

遷霊祭は、故人が安心してあの世へと旅立つための大切な儀式であると同時に、残された遺族にとっては、故人との別れを受け入れ、新たな一歩を踏み出すための儀式でもあります。

儀式 意味 その他の名称 対象 方法
遷霊祭 葬儀における重要な儀式の一つ。故人の魂を遺体から霊璽に移し替える。 御霊移し 故人の魂 神職が祝詞を奏上
  故人が安心してあの世へ旅立つための儀式。遺族が別れを受け入れ、新たな一歩を踏み出すための儀式。      

厳かな雰囲気の中での遷霊の儀

厳かな雰囲気の中での遷霊の儀

深い悲しみに包まれる葬儀の中、とりわけ厳粛な空気で執り行われるのが遷霊の儀です。別名「お魂入れ」とも呼ばれるこの儀式は、故人がその生涯を終え、魂が肉体を離れて霊の世界へと旅立つための、大切な儀式とされています。

周囲の照明が落とされ、静寂が支配する中、祭壇には故人の愛用品とともに、白木の霊璽が安置されます。霊璽とは、故人の魂が宿るとされる大切な依り代です。やがて神主によって厳かな祝詞が奏上され始めると、参列者一同は深く頭を垂き、故人との最後の別れを惜しみます。

神主の奏上する祝詞には、故人の生前の功績を称えるとともに、安らかな旅立ちを祈る気持ちが込められています。そして、魂を霊璽へと導くための祈りが捧げられると、遷霊の儀はクライマックスを迎えます。この儀式を通して、故人の魂は霊璽に鎮まり、遺された家族や親族は、故人を身近に感じながら、その死を受け入れていくのです。

儀式 別名 内容 目的
遷霊の儀 お魂入れ 故人の魂を霊璽に導く儀式。神主が故人の生前の功績を称え、安らかな旅立ちを祈る祝詞を奏上する。 故人の魂が肉体を離れ、霊の世界へと旅立つための儀式。遺族が故人の死を受け入れるため。

霊璽への魂の移し替えと仮霊舎への安置

霊璽への魂の移し替えと仮霊舎への安置

厳かな雰囲気の中、神主によって執り行われる祝詞奏上。これは、この世を去った故人の魂を、霊璽と呼ばれる依り代へと導く、神聖な儀式です。神主の奏でる祝詞によって、故人の魂は無事に霊璽へと移されます。 と同時に、それまで静寂に包まれていた式場は、再び明るい光に満たされます。魂が安住の地をたことを告げるかのように。

霊璽は、白木の台座に据えられ、「仮霊舎」と呼ばれる特別な場所に安置されます。 仮霊舎は、故人の魂が一時的に鎮まる場所であり、葬儀が滞りなく執り行われるまでの間、故人の魂を丁重にお守りする神聖な空間です。

霊璽が仮霊舎に安置されると、参列者は着席し、故人の旅立ちを偲びます。そして、神主によって、神饌(しんせん)と呼ばれる神への供え物が供えられ、祝詞が奏上されます。これは、神様への感謝と、故人の冥福を祈る、大切な儀式です。

項目 説明
祝詞奏上 神主が故人の魂を霊璽へと導く儀式
霊璽 故人の魂の依り代
仮霊舎 霊璽を安置する特別な場所。葬儀が完了するまで故人の魂を一時的にお守りする神聖な空間
神饌 神への供え物

参列者による玉串奉納と拝礼

参列者による玉串奉納と拝礼

葬儀・告別式において、故人との最後のお別れを惜しむ重要な儀式の一つに、参列者による玉串奉納と拝礼があります。

神職による厳かな儀式が滞りなく執り行われた後、参列者は順に祭壇へと進み出ます。喪主から順に、遺族、親族、友人、知人、会社関係者と、故人との関係が深い方から順番に進んでいくのが一般的です。

祭壇の前まで進んだら、まず一礼をし、捧げ持った玉串を時計回りに回転させてから、葉先を祭壇に向けて供えます。その後、二回深く頭を下げてから、一回深く礼をします。これを「二拝一礼」と言います。

玉串には、榊の枝に紙垂をつけたものが用いられます。常緑樹である榊は、永遠の命を象徴し、紙垂には神聖な力が宿るとされています。玉串を奉納することは、これらのものを捧げることで、故人の冥福を祈り、その魂を慰める意味が込められています。

拝礼は、故人への感謝の気持ちを表すとともに、霊璽へと移された魂に哀悼の意を示すための大切な行為です。静かに心を込めて拝礼することで、故人との最後の別れを惜しみ、そのご冥福をお祈りしましょう。

項目 詳細
玉串奉納
  • 喪主から順番に、遺族、親族、友人、知人、会社関係者と進む
  • 祭壇の前で一礼し、玉串を時計回りに回転させてから葉先を祭壇に向けて供える
  • 二拝一礼を行う
玉串
  • 榊の枝に紙垂をつけたもの
  • 永遠の命を象徴する榊と、神聖な力が宿るとされる紙垂
  • 故人の冥福を祈り、その魂を慰める意味を持つ
拝礼
  • 故人への感謝の気持ちと、霊璽への哀悼の意を表す

遷霊祭の意義

遷霊祭の意義

人が亡くなってから四十九日、すなわち七七日が過ぎると、この世に残していた魂はあの世へと旅立つとされています。この四十九日の間、故人の魂は現世とあの世を行き来していると考えられており、遺族は故人の冥福を祈り、安らかな旅立ちを願って日々供養を続けてきました。そして、四十九日目を迎えると、遺族は故人の霊を仏の世界へと導くための儀式、すなわち「遷霊祭」を執り行うのです。

遷霊祭は、単に魂があの世へと旅立つためだけの儀式ではありません。それは、残された遺族にとって、故人の死を改めて実感し、悲しみを分かち合い、そして乗り越えていくための大切な心の区切りとなる儀式でもあるのです。これまで現世に留まっていた故人の魂は、この儀式を通して霊璽へと移されます。霊璽は、あの世へと旅立った故人の魂が宿る依り代となるものであり、遺族にとっては故人と繋がりを感じられる大切な存在となるのです。

遷霊祭の後、霊璽は丁重に仏壇に安置され、毎日の供養の中心となります。遺族は、霊璽を通して故人と対話し、語りかけ、感謝の気持ちを伝えていくのです。このように、遷霊祭は、故人の魂を慰め、安らかな旅立ちを祈るだけでなく、遺族が故人の死を受け入れ、新たな一歩を踏み出すための大切な儀式と言えるでしょう。

儀式 意味 遺族にとって
遷霊祭 故人の霊を仏の世界へ導く儀式
故人の死を改めて実感し、悲しみを分かち合い、乗り越えるための心の区切り
故人の死を受け入れ、新たな一歩を踏み出すための大切な儀式
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