PR

遠方忌:故人を偲ぶ心の旅路

法事

遠方忌:故人を偲ぶ心の旅路

葬儀と墓石を知りたい

先生、「遠方忌」って十三回忌のことって習ったんですけど、どうして十三回忌をそんな風に呼ぶんですか?

葬儀と墓石の研究家

良い質問ですね。十三回忌は、故人が亡くなってから十三年目に当たる法要のことですが、「遠方忌」と呼ぶのは、昔の人が十三という数字に特別な意味を感じていたからなんですよ。

葬儀と墓石を知りたい

特別な意味って、どんな意味ですか?

葬儀と墓石の研究家

昔の人は、十三という数字を、あの世とこの世の境目、つまり、故人が完全にあの世に旅立つまでの区切りとして考えていたんです。だから、十三回忌を「遠方」と書いて、故人が遠い世界へ旅立ったことを偲ぶ意味で「遠方忌」と呼ぶようになったんですよ。

遠方忌とは。

「遠方忌(えんぼうき)」とは、亡くなった人をしのぶ法要のうち、十三回忌のことです。

遠方忌とは

遠方忌とは

– 遠方忌とは故人を偲び、冥福を祈る仏式の法要は、年忌法要と呼ばれ、亡くなってから一年目の祥月命日を皮切りに、節目ごとに営まれます。

「遠方忌」とは、三十三回忌以降の年忌法要を指す言葉です。三十三回忌は、故人が迷いの世界から完全に解脱し、悟りの境地である「仏」になると信じられている重要な節目です。

一般的には、三十三回忌以降は、四十回忌、五十回忌のように十回忌ごとに営まれます。五十回忌は、親族の中でも、故人と直接的な面識のある人が少なくなってくるとされています。そのため、五十回忌を区切りとして、以降の年忌法要を行わない場合もあります。

遠方忌の営み方は、地域や宗派によって異なります。例えば、三十七回忌や五十七回忌など、地域や宗派独自の年忌法要を行う場合もあります。

遠方忌は、故人を偲び、その教えを後世に伝えるとともに、残された家族や親族が繋がりを深めるための大切な機会です。近年では、形式にとらわれず、故人を偲ぶ気持ちを大切に、家族や親族だけで集まり、法要や食事会を営むケースも増えています。

年忌 内容
三十三回忌 故人が迷いの世界から完全に解脱し、「仏」になると信じられている重要な節目。
三十三回忌以降(遠方忌) 一般的には四十回忌、五十回忌のように十回忌ごとに行われる。地域や宗派によっては、三十七回忌や五十七回忌など独自のものも行われる。
五十回忌 親族の中でも、故人と直接的な面識のある人が少なくなるため、これを区切りとして以降の年忌法要を行わない場合もある。

十三回忌との関係

十三回忌との関係

– 十三回忌との関係

十三回忌は、故人が亡くなってから満12年目の命日に営まれる大切な法要です。この十三回忌は、喪に服す期間が終わりを告げる節目として、古くから重要な意味を持ってきました。

十三回忌を迎えるということは、故人が迷うことなく、安らかに浄土へと旅立ったと信じられています。そのため、十三回忌は、故人との別れを惜しみつつも、遺された者が前向きに生きていくための区切りとして、大切な意味を持つのです。

また、十三回忌以降の法要は、「遠忌(おんき)」と呼ばれます。遠忌は、故人を偲ぶ気持ちは持ち続けながらも、日常生活の中で自然と故人を偲んでいく期間に入っていくことを意味します。

つまり、十三回忌を境に、故人を偲ぶ形が変化していくと言えるでしょう。悲しみを乗り越え、故人の思い出を胸に、前向きに生きていく。十三回忌は、遺された私たちにとって、そんな新たな章の始まりを告げる、大切な機会と言えるのではないでしょうか。

節目 意味合い 遺された人の気持ち
十三回忌(満12年目の命日) 喪に服す期間の終わり
故人が浄土へと旅立ったと信じられている
故人を偲ぶ形が変わる境目
故人との別れを惜しむ
前向きに生きていく
十三回忌以降(遠忌) 日常生活の中で自然と故人を偲ぶ期間 故人を偲ぶ気持ちを持ち続ける
前向きに生きていく

遠方忌の意義

遠方忌の意義

– 遠方忌の意義

人は誰しもいつかはその生涯を終え、この世を去っていきます。残された人々は悲しみに暮れながらも、故人との別れを受け入れ、日々の暮らしを営んでいくことになります。

時間の流れは時に残酷で、悲しみを癒すと同時に、故人との記憶を薄れさせていくこともあります。しかし、故人を偲び、その魂を慰めるために、日本では古くから様々な法要が営まれてきました。

その中でも、命日から数年、数十年経った後に営まれる遠方忌は、年月の経過とともに薄れていく故人との記憶を呼び起こし、感謝の気持ちを新たにするための大切な機会です。

遠方忌には、普段は離れて暮らす親族が一堂に会し、共に故人を偲びます。懐かしい思い出話に花を咲かせ、共に笑い、共に涙する中で、自然と親族の絆は深まり、世代を超えたつながりを感じることができるでしょう。それは、故人が残してくれた、もう一つの大切な贈り物と言えるかもしれません。

遠方忌は、故人のみならず、残された遺族にとっても大切な意味を持つ儀式です。故人を偲び、感謝の気持ちを新たにすることで、遺族自身の心を癒し、明日への活力へと繋げていくことができるのではないでしょうか。

遠方忌の意義 詳細
目的
  • 年月の経過とともに薄れていく故人との記憶を呼び起こす
  • 故人への感謝の気持ちを新たにする
効果
  • 親族が一堂に会することで、親族の絆が深まる
  • 世代を超えたつながりを感じることができる
  • 故人を偲び、感謝することで、遺族自身の心を癒し、明日への活力へと繋がる

遠方忌の準備と流れ

遠方忌の準備と流れ

– 遠方忌の準備と流れ

遠方忌は、十三回忌と同様に、僧侶にお経を読んでいただくことをお願いし、お墓に参ること(墓参)が一般的です。
故人を偲び、冥福を祈る大切な機会である遠方忌ですが、特に遠方に住む親族も集まることが多いため、事前にしっかりと準備を行いましょう。

法要を行う場合は、まず日時と場所を決定します。遠方からの参列者も考慮し、無理なく集まれる日程と場所を選びましょう。場所としては、自宅や寺院の本堂などが考えられます。
日時と場所が決まったら、次は参列者を誰にするかを決めます。親族間でよく相談し、故人を偲びたいと願う方々に声をかけましょう。
参列者が確定したら、案内状を送付し、出欠の確認を行います。案内状には、日時、場所、持ち物などの詳細を明記します。

当日の流れとしては、まず墓前に集まり、墓石を清掃した後、僧侶に読経をいただきます。その後、焼香を行い、故人に祈りを捧げます。
墓参の後は、場所を移して法要を行います。法要は、僧侶に読経していただき、焼香、親族代表による挨拶などの順序で行われるのが一般的です。
法要後には、会食を開き、故人を偲びながら、親族間の親睦を深めます。会食は、仕出しや cateringなどを利用するのが便利です。

遠方忌の準備として、食事の準備以外にも、引き出物やお布施などを用意する必要があります。引き出物は、故人を偲ぶ品や、実用的なものを選びます。お布施は、僧侶へのお礼として、包みます。

遠方忌は、故人を偲び、その思い出を語り継ぐ大切な機会です。慌ただしくならないよう、余裕を持って準備を行いましょう。

準備 詳細
日時と場所の決定 遠方からの参列者を考慮し、無理なく集まれる日程と場所を選ぶ。場所としては、自宅や寺院の本堂などが考えられる。
参列者の決定 親族間でよく相談し、故人を偲びたいと願う方々に声をかけましょう。
案内状の送付と出欠確認 案内状には、日時、場所、持ち物などの詳細を明記する。
食事の準備 仕出しや cateringなどを利用するのが便利。
引き出物の準備 故人を偲ぶ品や、実用的なものを選ぶ。
お布施の準備 僧侶へのお礼として、包む。

時代の変化と遠方忌

時代の変化と遠方忌

– 時代の変化と遠方忌

近年、家族のあり方や人々の生活様式は大きく変化しています。かつては大家族が主流で、親族も近隣に住んでいることが多かったため、故人を偲ぶ法要も盛大に行われてきました。しかし、核家族化が進み、仕事や家庭の事情で遠方に住む人が増えた現代では、従来通りの形式で法要を行うことが難しくなってきています。

特に、命日から数えて三十三回忌や五十回忌といった遠方忌は、参加者の都合をつけるのが難しいという声が多く聞かれます。そのため、遠方忌を行わない、あるいは規模を縮小して行うといった選択をする家族も増えているのが現状です。

しかしながら、遠方忌は、故人の在りし日を偲び、生前の感謝の気持ちを改めて伝える貴重な機会であることに変わりはありません。形骸化しているという声も耳にする一方で、遠方忌を機に久しぶりに親族が集まり、故人の思い出話に花を咲かせることで、家族の絆を再確認できるという側面もあります。

大切なのは、形式にとらわれることなく、故人を偲びたいという気持ちです。現代のライフスタイルに合わせて、家族や親族が集まりやすい時期や方法を検討し、それぞれの想いに合った形で故人を偲ぶことが大切だと言えるでしょう。

従来の法要 現代の法要
大家族が主流で、親族も近隣に住んでいたため、盛大に法要が行われていた。 核家族化が進み、遠方に住む人が増えたため、従来通りの形式での法要が難しくなっている。
三十三回忌や五十回忌といった遠方忌は、参加者の都合がつきにくい。 遠方忌を行わない、あるいは規模を縮小して行う家族が増えている。
遠方忌を機に、久しぶりに親族が集まり、故人の思い出話に花を咲かせることで、家族の絆を再確認できるという側面もある。
タイトルとURLをコピーしました