知っておきたい挨拶状の送り方：喪中欠礼と会葬礼状
葬儀と墓石を知りたい
先生、「挨拶状」って、お葬式の時にも使うって本当ですか？年賀状とかで使うイメージがあるんですけど…。
葬儀と墓石の研究家
そうだね。お葬式に関連する挨拶状には、大きく分けて喪中欠礼と会葬礼状の二つがあるんだ。例えば、年賀状を送りたい相手が喪中の場合、喪中欠礼を受け取ることがあるだろう？
葬儀と墓石を知りたい
ああ、確かに！去年、おじいちゃんが亡くなった時、親戚から「今年は喪中で…」っていうハガキが届きました！
葬儀と墓石の研究家
そうだろう。それが喪中欠礼なんだよ。お葬式や、故人を偲ぶ場面でも、挨拶状は大切な役割を果たすんだね。
挨拶状とは。
「挨拶状」は、例えばお正月に出す年賀状のように、季節のご挨拶や、お礼、お知らせなどに使われる手紙全般を指す言葉です。お葬式にまつわる挨拶状には、いくつか種類があります。
まず、「喪中欠礼」は、近親者が亡くなってから一年間の喪に服している間、新年のご挨拶を差し控えることをお伝えする挨拶状です。年賀状の時期に間に合うよう、12月中に送るのが一般的です。喪中欠礼を出す場合は、お祝いの言葉は避け、「おめでとうございます」や「賀正」などは使わないようにしましょう。
次に、「会葬礼状」は、四十九日の法要を終えた後、葬儀に参列してくださった方や、故人と親しかった方に向けて、お礼の気持ちを伝えるために送ります。
一般的に、喪中欠礼は毎年年賀状のやり取りをしている親しい人に送りますが、同じように喪中の親族には送らないことが多いようです。
もし、年末に近親者が亡くなり、年賀状の時期に喪中欠礼が間に合わない場合は、年が明けてから寒中見舞いの時期に、事情を説明した上であらためて挨拶状を送りましょう。
様々な場面で使う挨拶状
挨拶状とは、感謝の気持ちやお知らせ、ご案内など、様々な場面で用いられる書状のことです。皆様も一度は経験がある年賀状も、新年のご挨拶を伝える代表的な挨拶状と言えるでしょう。
その他にも、暑中見舞いや寒中見舞いなど、季節のご挨拶を伝えるものもあります。また、結婚や出産、新築などのお祝い事に対して感謝の気持ちとして送るものや、転居や転職などをご報告を兼ねて送るものなど、その種類は実に様々です。
受け取る相手の気持ちを和ませる美しい便箋や、季節感を表現した絵柄が入ったはがきなどを選ぶのも、挨拶状ならではの楽しみと言えるでしょう。
喪中に出す挨拶状：喪中欠礼
ご家族や親しい方が亡くなられた場合、一定期間は喪に服し、お祝い事を避けるのが習わしです。この期間は一般的に「喪中」と呼ばれ、新年を祝うことも控えるのが一般的です。
そのため、喪中の期間中は、新年のご挨拶を控える旨を伝える「喪中欠礼状」を、年賀状の代わりに送ります。
喪中欠礼状は、受け取る側が年賀状の準備を始める時期と重なるように、遅くとも12月中には届くように発送するのがマナーです。
宛名は、年賀状と同様に、喪中にあたる方の名前で書きます。夫婦連名で出す場合は、故人との関係が遠い方を右側に書きましょう。例えば、夫の母親が亡くなった場合、夫よりも故人との関係が遠い妻の名前を右側に記します。
喪中欠礼状を出すことで、先方への新年の挨拶を控えさせていただくとともに、ご不幸があったことをお伝えすることができます。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 喪中とは | 近親者が亡くなった場合、一定期間お祝い事を控え、新年を祝うことも控える期間のこと |
| 喪中欠礼状とは | 喪中の期間中、新年のご挨拶を控える旨を伝える手紙 |
| 発送時期 | 遅くとも12月中 |
| 宛名 | 喪中にあたる方の名前 夫婦連名の場合、故人との関係が遠い方を右側にする |
| 喪中欠礼状の役割 | 新年の挨拶を控えさせていただく旨と、ご不幸があったことを伝える |
喪中欠礼を出す範囲
– 喪中欠礼を出す範囲
年末年始のご挨拶である年賀状。
毎年楽しみにしている方も多いと思いますが、ご家族や親族が亡くなった場合、喪に服しているため、新年のご挨拶を控えるのが一般的です。
その際に、先方へお知らせとして送るのが喪中です。
では、喪中欠礼は、一体どの範囲に出せば良いのでしょうか？
基本的には、普段から年賀状のやり取りをしている方に出します。
故人と親しかったとしても、普段から年賀状のやり取りがない場合は、無理に送る必要はありません。
しかし、仕事関係の方など、喪中であることを伝えておくべき相手がいる場合もあります。
そういった場合は、状況に応じて判断する必要があるでしょう。
また、ご自身は喪中であることを伝えていたにも関わらず、先方がご存知なく年賀状が届いてしまうケースもあるかもしれません。
その場合は、寒中見舞いを送りましょう。
寒中見舞いとは、松の内（1月7日）が過ぎてから立春頃までに送る、年賀状の代わりとなるご挨拶状のことです。
寒中見舞いで改めて喪中の旨を伝え、「喪中のため、年賀状のご返信を失礼させていただきます」と丁重に断りましょう。
| 喪中欠礼を出す範囲 | 詳細 |
|---|---|
| 普段年賀状のやり取りをしている方 | 基本的にはこの範囲に出します。故人と親しかったとしても、普段のやり取りがなければ無理に送る必要はありません。 |
| 仕事関係者など、喪中であることを伝えておくべき相手 | 状況に応じて判断する必要があります。 |
| 年賀状を頂いたが、相手が喪中を知らない場合 | 松の内後（1月7日以降）に寒中見舞いで喪中の旨を伝えます。 |
故人を偲ぶ気持ちを伝える会葬礼状
葬儀後、四十九日が過ぎた頃に、参列者や故人と親交の深かった方へ送るのが「会葬礼状」です。これは、葬儀への参列や弔意に対する感謝の気持ちを伝えるとともに、故人を偲び、冥福を祈る気持ちを伝えるためのものです。
会葬礼状は、故人との関係性や葬儀の規模によって、形式や内容が異なります。親族や親しい友人に送る場合は、時候の挨拶に続けて、葬儀への参列や香典のお礼を述べます。さらに、故人との思い出や生前の人柄などを交えながら、感謝の気持ちを具体的に伝えると、より気持ちが伝わるでしょう。
一方、会社関係など、故人と特に親しい間柄ではなかった場合、時候の挨拶と葬儀のお礼を述べた後、故人の生前の功績や会社への貢献などを簡潔に記すのが一般的です。
いずれの場合も、感謝の気持ちを丁寧に綴ることが大切です。故人を偲び、安らかな眠りを祈る心を込めて、会葬礼状をしたためましょう。
| 会葬礼状の送付相手 | 内容 |
|---|---|
| 親族や親しい友人 |
|
| 会社関係など、故人と特に親しい間柄ではなかった場合 |
|
挨拶状で感謝の気持ちを伝えよう
– 挨拶状で感謝の気持ちを伝えよう挨拶状は、冠婚葬祭などの重要な場面で用いられる、自分の気持ちを伝えるための大切な手段です。特に葬儀に関する挨拶状は、故人への追悼の意を表すとともに、喪主をはじめとする遺族の方々への慰めといたわりの気持ちを伝える役割を担います。悲しみの中にある遺族の方々にとって、弔問に訪れた方々や、弔電、香典、供花などを贈ってくださった方々のお心遣いは、何よりも温かい励ましとなるものです。感謝の気持ちを伝える挨拶状は、単なる形式的なものではなく、遺族の方々の心を支え、癒す力を持つと言えるでしょう。挨拶状を作成する際には、形式やマナーに配慮することはもちろん重要ですが、形式にこだわることよりも、自分の言葉で感謝の気持ちを伝えることを心がけましょう。故人との思い出や、遺族の方々への思いやりを込めて、心を込めて文章をしたためることで、相手への気持ちがより深く伝わるはずです。挨拶状を通して、人と人との心のつながりを改めて感じることができるでしょう。それは、悲しみを分かち合い、互いに支え合うための、大切な日本の文化と言えるのではないでしょうか。
