故人を偲ぶ月忌と法要について
葬儀と墓石を知りたい
先生、「月忌」って何か教えてください。お葬式とかで聞く言葉ですよね?
葬儀と墓石の研究家
そうだね。「月忌」は、亡くなった人のことを偲んで、毎月行う法要のことだよ。亡くなった日と同じ日を毎月繰り返すことを指す場合もあるね。
葬儀と墓石を知りたい
毎月同じ日に行うんですか? 例えば、おじいちゃんが5月3日に亡くなったとしたら、毎月3日に「月忌」の法要をするってこと?
葬儀と墓石の研究家
その通り!よくわかったね。そして、最初の月忌は「初月忌」って言って、特に大切にされることが多いんだよ。
月忌とは。
「月忌(がっき)」とは、亡くなった方を偲ぶため、毎月訪れる、亡くなった日と同じ日付のことです。この日に営む法要を「月忌法要(がっきほうよう)」と呼びます。特に、亡くなってから初めて迎える月忌は「初月忌(はつがっき)」と言います。
月忌法要では、お坊さんにお経をあげてもらうことを「月参り(つきまいり)」と呼ぶ地域もあり、故人を偲びます。
また、亡くなった日と同じ月日で一年が巡ってくる日を「祥月命日(しょうつきめいにち)」と言い、初めて迎える祥月命日は「一周忌(いっしゅうき)」、2年目は「三回忌(さんかいき)」と呼びます。これらの年には、特に規模の大きい法要を行うことが多いです。
月忌とは
– 月命日とは
月命日とは、故人が亡くなった日と同じ月日が巡ってくる日のことを指し、命日と呼ぶこともあります。一年に一度訪れる命日とは異なり、毎月訪れるこの特別な日は、より身近に故人を偲び、冥福を祈る大切な機会として、古くから大切にされてきました。
月命日には、故人が生前好んでいた食事やお供え物を用意したり、仏壇にお花を供えたりして、心を込めて供養します。静かに手を合わせ、在りし日の思い出を語りかけ、生前の感謝の気持ちを伝えることで、故人との繋がりを改めて感じることができるでしょう。
月命日は、故人を偲ぶだけでなく、自身の命の有限さを改めて認識し、一日一日を大切に生きようという気持ちを与えてくれる日でもあります。慌ただしい日常の中で忘れがちな感謝の気持ちを思い出し、故人の冥福を祈るとともに、自分自身を見つめ直す機会として、月命日を大切に過ごしてみてはいかがでしょうか。
項目 | 説明 |
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月命日とは | 故人が亡くなった日と同じ月日が巡ってくる日 |
意味合い |
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過ごし方 |
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月忌法要の意義
– 月忌法要の意義
月忌法要とは、故人の命日から一ヶ月後に行う法要を皮切りに、毎月同じ日に繰り返し行う仏教行事です。
月忌法要の大きな意義は、故人の冥福を祈ると共に、遺族や親族が集まり、故人を偲び、生前の思い出を語り合いながら、共に過ごした時間や感謝の気持ちを改めて感じる貴重な機会となる点にあります。
一般的に、月忌法要は「月参り」と「お斎」の二部構成で行われます。「月参り」では、僧侶に自宅や寺院にお越しいただき、読経や法話を頂戴します。読経によって、故人の魂が安らかになるように祈りを捧げ、仏の教えに触れることで、自らの心を清め、穏やかに過ごせるよう導きます。
「月参り」の後には、「お斎」と呼ばれる食事会が催されることが多いでしょう。これは、参列者一同で故人を偲び、思い出話に花を咲かせ、労をねぎらう場となります。仏教では、食事を共にすることで、心を通わせ、絆を深めると考えられています。「お斎」は、悲しみを分かち合い、支え合うことで、遺族や親族が前向きに生きていくためにも大切な意味を持つと言えるでしょう。
月忌法要 | 故人の命日から一ヶ月後に行う法要を皮切りに、毎月同じ日に繰り返し行う仏教行事 |
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意義 | 故人の冥福を祈ると共に、遺族や親族が集まり、故人を偲び、生前の思い出を語り合いながら、共に過ごした時間や感謝の気持ちを改めて感じる貴重な機会 |
月参り | 僧侶に自宅や寺院にお越しいただき、読経や法話を頂戴します。読経によって、故人の魂が安らかになるように祈りを捧げ、仏の教えに触れることで、自らの心を清め、穏やかに過ごせるよう導きます。 |
お斎 | 参列者一同で故人を偲び、思い出話に花を咲かせ、労をねぎらう場。仏教では、食事を共にすることで、心を通わせ、絆を深めると考えられています。「お斎」は、悲しみを分かち合い、支え合うことで、遺族や親族が前向きに生きていくためにも大切な意味を持つ |
初月忌と祥月命日
人が亡くなってからひと月は、残された家族や親しい人にとって、深い悲しみの中にある時間でしょう。そして迎える最初の月命日を「初月忌(はつがっき)」と言い、故人を偲び、冥福を祈る大切な日とされています。
初月忌は、一般的には四十九日の法要後、最初に迎える月命日を指します。例えば、3月10日に亡くなった場合、4月10日が初月忌となります。
また、故人が亡くなった日と同じ月日が巡ってきた場合は、「祥月命日(しょうつきめいにち)」と呼ばれます。例えば、3月10日に亡くなった場合、翌年以降の毎年3月10日が祥月命日となります。祥月命日は、初月忌と同様に、故人を特に偲ぶべき大切な日とされています。
これらの日は、遺族や親族をはじめ、故人と親交の深かった友人や知人などが集まり、法要や会食を営むことが多いでしょう。仏教の教えでは、亡くなってから四十九日の間、故人はあの世とこの世を彷徨っているとされ、四十九日の法要を経てようやく成仏できると考えられています。そのため、初月忌や祥月命日は、故人が安らかに成仏できたことを願い、共に過ごした日々を懐かしむ大切な機会となるのです。
用語 | 説明 | 時期 |
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初月忌(はつがっき) | 故人を偲び、冥福を祈る日。四十九日の法要後、最初に迎える月命日。 | 例:3月10日没の場合、4月10日 |
祥月命日(しょうつきめいにち) | 故人を特に偲ぶ日。故人が亡くなった日と同じ月日が巡ってきた日。 | 例:3月10日没の場合、毎年3月10日 |
月忌と年忌法要の違い
– 月命日と年忌法要の違い
故人を偲び、冥福を祈る仏事は、その節目となる日に行われます。大きく分けて、毎月訪れる月命日と、一年単位で行う年忌法要があります。
月命日は、故人が亡くなった月の同じ日に、安穏に過ごせているかを偲び、お経をあげて故人の冥福を祈る法要です。毎月欠かさず行うのが一般的でしたが、近年では、故人の命日や祥月命日、または四十九日や初盆など、他の法要と合わせて行う場合も増えています。
一方、年忌法要は、故人の命日から一年後の一周忌、二年後の三回忌のように、一年単位で故人の命日に行う法要です。一年ごとの区切りに、故人を偲び、冥福を祈ります。特に、一周忌や三回忌は、故人を偲ぶ重要な節目として、多くの親族や関係者が集まり、盛大に営まれることが多いでしょう。
しかし、近年では、それぞれの家庭の事情や考え方に合わせて、法要の形式や規模は簡素化しつつあります。規模の大小にかかわらず、故人を偲び、生前の思い出を語り合う温かい時間を過ごすことが大切と言えるでしょう。
項目 | 説明 |
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月命日 |
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年忌法要 |
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月忌と心の繋がり
– 月忌と心の繋がり人は誰しも、愛する者を亡くした悲しみから完全に立ち直ることは難しいものです。それでも、私たちは日々の暮らしの中で少しずつその悲しみを乗り越え、前を向いて生きていかなければなりません。しかし、月日が経つにつれて、日常生活の中で故人を意識する機会は減っていくのも事実です。そんな中で、故人を偲び、共に過ごした日々に感謝し、その存在の大きさを改めて実感する大切な機会として「月忌」があります。月忌とは、故人が亡くなった日を毎月繰り返すことで、その魂を慰め、冥福を祈る日本の伝統的な風習です。かつては、月命日には家族や親族が集まり、法要を営むのが一般的でした。しかし、現代社会においては、核家族化やライフスタイルの変化に伴い、従来のような形式的な法要が難しい場合も少なくありません。大切なのは、形にとらわれず、自身の気持ちに寄り添いながら、故人を偲ぶことです。例えば、故人の好きだった食べ物を用意したり、思い出の場所を訪れたり、生前に叶えられなかったことを代わりに体験したりするのも良いでしょう。また、故人への感謝の気持ちを手紙にしたためてみるのも良いかもしれません。月忌は、単なる宗教儀式ではなく、故人との心の繋がりを再確認し、その記憶と教えを未来へと繋いでいくための大切な機会です。故人への想いを胸に、日々を大切に生きていくことが、何よりもの供養となるのではないでしょうか。