PR

葬儀の場に欠かせない樒:その由来と注意点

お供え

葬儀の場に欠かせない樒:その由来と注意点

葬儀と墓石を知りたい

先生、「しきみ」って葬式でよく見かけるけど、何だか怖いイメージがあるんです。どうして葬式で使うのですか?

葬儀と墓石の研究家

なるほど、そう感じるのも無理はないね。「しきみ」は毒性が強い植物として知られているからね。でも、だからこそ葬式で使う意味があるんだよ。

葬儀と墓石を知りたい

毒性が強いから…?どういうことですか?

葬儀と墓石の研究家

「しきみ」の強い香りは、昔は遺体を動物から守ったり、腐敗を防ぐ効果があると信じられていたんだ。また、毒性があることで、死者と生者を隔てる境界線の役割を果たすと考えられていたんだよ。

しきみとは。

お葬式で使われる「しきみ」は、漢字で書くと「樒」や「櫁」となります。他にも、「しきび」や、地域によっては「ハナノキ」「ハナシバ」「コウシバ」「仏前草」などと呼ばれることもあります。この木は、一年中緑の葉っぱをつける、背の低い木です。3月頃になると、小さくて黄色い花を咲かせます。種は、中華料理に使われるスパイスの「八角」によく似ています。しかし、しきみは花、葉、実、茎、根の全てに強い毒があり、口にすると命に関わる危険があります。実際、中毒事故が多く発生しており、特に毒性の強い実は、法律で毒物として指定されているほどです。中毒になると、吐き気、お腹の痛み、下痢、痙攣などの症状が現れ、ひどい場合は意識を失ったり、最悪の場合、死に至ることもあります。しきみの名前の由来には、いくつかの説があります。一年中美しいことから「しきみ」や「しきび」と呼ばれるようになったという説や、実が平べったい形をしていることから「敷き実」と呼ばれるようになったという説などです。また、毒性が強いため「悪しき実」と呼ばれていたものが、仏様との関係から「悪」が取れて「しきみ」になったという説もあります。

樒とは

樒とは

– 樒とは樒(しきみ)は、葬儀や仏壇に供えられる常緑樹です。光沢のある深い緑色の葉を一年中絶やすことなく茂らせることから、「しきみ(四季美)」、あるいは実が重なり合うようにしてなることから「しきび(重実)」と呼ばれるようになったと言われています。 3月頃には、小さく可愛らしい黄色の花を咲かせます。その控えめな美しさから、古くから仏事に用いられてきました。しかし、樒は美しい姿とは裏腹に、全草に毒を持つことでも知られています。特に、その種子は、中華料理などで香辛料として用いられる八角とよく似ていますが、樒の種子には強い毒性があり、絶対に口にしてはいけません。誤って口にしてしまうと、嘔吐や下痢、痙攣などの症状を引き起こし、最悪の場合、死に至ることもあります。過去には、樒を誤って摂取し、命を落としてしまうという痛ましい事故も発生しています。樒は、仏教においては、その強い香りと毒性によって邪気を払い、聖なる場所を守る力を持つとされています。そのため、お墓や仏壇に供えることで、故人の魂を守り、安らかな眠りを祈るとされています。一方で、その毒性から、特に小さなお子さんやペットがいる家庭では、取り扱いに十分注意する必要があります。

項目 内容
名称 樒(しきみ)、四季美(しきみ)、重実(しきび)
特徴 – 一年中緑の葉を茂らせる常緑樹
– 3月頃に黄色の花を咲かせる
– 全草に毒性を持つ(特に種子)
仏事での意味合い – 邪気を払い、聖なる場所を守る
– 故人の魂を守り、安らかな眠りを祈る
注意点 – 種子は八角と似ているが、強い毒性があり、絶対に口にしてはいけない
– 誤飲すると、嘔吐、下痢、痙攣などの症状を引き起こし、死に至る可能性もある
– 小さいお子さんやペットがいる家庭では、特に取り扱いに注意する

樒と葬儀

樒と葬儀

日本では古来より、樒は神聖な木として大切にされてきました。その独特の香りは、邪気を払い、神聖な空間を作り出す力があると信じられています。そのため、樒は仏教と深く結びつき、葬儀や墓前の儀式に欠かせないものとなりました。

葬儀の際には、樒の枝葉を祭壇や棺に飾ります。これは、故人の魂を悪霊から守り、安らかな旅立ちを祈るという意味が込められています。また、樒の強い香りは、故人を偲び、冥福を祈る人々の心を清める効果もあると言われています。

樒は常緑樹であるため、一年を通して緑の葉を茂らせます。このことから、樒には「永遠の命」や「変わらぬ心」といった象徴的な意味合いも込められています。葬儀や墓前に樒を供えることは、故人の魂が永遠に生き続けることを願い、その memory を末永く語り継いでいくという決意を表しているとも言えるでしょう。

項目 内容
種類 常緑樹
香り 独特の香り、邪気を払う、神聖な空間を作る
宗教との関係 仏教と深く結びついている
用途 葬儀、墓前の儀式
葬儀での意味 – 故人の魂を悪霊から守る
– 安らかな旅立ちを祈る
– 故人を偲び、冥福を祈る人々の心を清める
象徴的な意味合い 永遠の命、変わらぬ心
樒を供える意味 – 故人の魂が永遠に生き続けることを願う
– 故人の memory を末永く語り継いでいくという決意

樒の取り扱い

樒の取り扱い

– 樒の取り扱いについて樒は、古くから仏事に欠かせない植物として親しまれてきました。その一方で、樒には強い毒性があることを忘れてはなりません。特に、小さなお子さんやペットがいる家庭では、誤って口に入れてしまわないよう、細心の注意が必要です。樒を飾る際には、お子さんやペットの手の届かない、高い場所を選ぶようにしましょう。また、床の間など、普段から人が立ち入らない場所に置くのも有効です。樒に触れた後は、必ず石鹸で手を洗いましょう。皮膚の弱い方や、アレルギー体質の方は、特に注意が必要です。樒の汁が皮膚につくと、かぶれや湿疹を引き起こす可能性があります。万が一、皮膚に異常を感じた場合は、すぐに医師の診断を受けてください。樒の剪定など、直接触れる作業を行う際には、手袋を着用するようにしましょう。 また、作業後は、衣服に樒の汁が付着している可能性がありますので、着替えることをおすすめします。樒は、正しく取り扱うことで、その神聖な力を発揮します。 毒性に対する正しい知識を持ち、安全に樒と向き合っていきましょう。

樒の注意点 具体的な対策
誤飲 ・子供やペットの手の届かない高い場所に置く
・人が立ち入らない場所に置く
皮膚への接触 ・触れた後は石鹸で手を洗う
・剪定時は手袋を着用
・作業後は衣服を着替える

樒の入手方法

樒の入手方法

– 樒の入手方法お葬式やお墓参りで欠かせない樒ですが、どこで手に入れることができるのでしょうか?樒は、普段使い慣れない方も多いかと思いますので、ここではその入手方法について詳しくご紹介します。樒を入手する方法はいくつかあります。まず、一般的なのは仏花を扱う花屋さんで購入する方法です。多くの花屋では、お葬式用の花として樒を取り扱っています。ただし、すべての店舗で常時置いているとは限りませんので、事前に電話で確認しておくと安心です。また、一部の園芸店でも樒を購入することができます。園芸店では、庭木や鉢植えとして販売されていることがあります。花屋よりも品揃えが豊富な場合もあるため、希望の樒を見つけやすいというメリットがあります。さらに、近年ではインターネット通販でも樒を購入することができるようになりました。自宅にいながら手軽に注文できる点が魅力です。ただし、実物を見ずに購入することになるため、商品の状態や品質については注意が必要です。信頼できる販売店を選ぶようにしましょう。樒は、枝ごと束ねて販売されていることが一般的です。購入する際は、葉の色つやが良く、茎がしっかりとしたものを選びましょう。また、樒は香りが強い植物なので、持ち運びの際は周囲への配慮も忘れずに行いましょう。

入手方法 メリット デメリット 注意点
仏花を扱う花屋 一般的に入手しやすい 店舗によっては取り扱いが無い場合もある 事前に電話確認するのがおすすめ
園芸店 花屋よりも品揃えが豊富な場合がある
インターネット通販 自宅にいながら手軽に注文できる 実物を見ずに購入するため、商品の状態や品質に注意が必要 信頼できる販売店を選ぶ

樒に込められた想い

樒に込められた想い

– 樒に込められた想い古来より、日本では葬儀や墓前に樒が供えられてきました。その凛とした緑の葉と、どこか懐かしさを感じさせる香りは、厳粛な雰囲気の中で静かに故人を偲ぶ心を表しているかのようです。樒は、単なる飾りではなく、故人の魂を慰め、冥福を祈るという大切な意味が込められているのです。樒には強い芳香があり、その香りは邪気を払い、故人の魂を清めると信じられてきました。また、樒の葉は稠密で、その常緑の葉は変わらぬ心を表し、故人への変わらぬ想いを象徴しているとも言われています。 現代でも、葬儀の際には祭壇に樒が飾られ、参列者はその香りに包まれながら手を合わせ、故人との別れを惜しみます。 緑の葉は生者の世界、白い花は死者の世界を表すとも言われ、その二つの世界を繋ぐ役割を担うとされてきました。また、樒の枝葉には毒性があることから、悪霊や邪気を寄せ付けないという意味合いもあり、故人を守ると考えられてきました。このように、樒には故人を偲び、その冥福を祈るだけでなく、様々な想いが込められています。 命の尊さ、儚さ、そして、その命が紡がれてきたことへの感謝の気持ち。樒を通して、私たちは改めて命のつながりについて考えるきっかけを与えられるのかもしれません。

樒の aspecto 意味合い
凛とした緑の葉と香り 厳粛な雰囲気の中、故人を偲ぶ心を表す
強い芳香 邪気を払い、故人の魂を清める
稠密で常緑の葉 変わらぬ心を表し、故人への変わらぬ想いを象徴する
緑の葉 生者の世界を表す
白い花 死者の世界を表す
枝葉の毒性 悪霊や邪気を寄せ付けない、故人を守る
タイトルとURLをコピーしました